昨日は改装する店舗の品出しをしてきました。実は前日に、その店舗のピックアップの仕事をしており、自分が台車に乗せた商品を自分で並べる(実際には同じものでない可能性がありますが)という、ちょっと変わった体験になりました。
こういう経験ができるのも日雇い派遣ならではの面白さです。ただ、同じ荷物を扱っているのに、仕事環境は天国と地獄です。ピックアップの仕事は1日働いて4リットル以上の汗をかきますが、商品を並べる仕事は店内なのでもちろんエアコンが効いています。
しかも商品を並べる仕事の方では派遣できた人やアルバイトスタッフにドリンクを配ったり、こまめに給水時間を確保したりと、至れり尽くせりの状況です。それでも、そこで働く人たちは「暑くて大変だ」と言います。これは本当に興味深いことです。
私が働いている職場はいろいろありますが、それこそ4リットル汗をかく仕事もあれば、鉄板の前に立って肉を焼いたり、熱々の焼きそばやチャーハンを手袋した手で混ぜて冷ますみたいな仕事もあります。エアコンが効いた環境は快適以外の何ものでもありません。
別に自分が厳しい働き方をしているとマウントを取りたいわけではなく、立場によって感じることが違うんだなと。おそらく、エアコンが効いた環境で暑いと言っている人たちは、本当に暑くてきついんだと思います。普段からあまり体を動かさない人にしてみれば、ダンボール箱を動かすだけでも大仕事です。
インターネットで「2度とやりたくない仕事」についての書き込みがあり、そのなかに「フルキャストの仕事全般」と回答している人がいて、それに賛同する人もいました。確かに、普通の感覚だと8時間の立ち仕事はきつい仕事だと思います。
ちょっと昔だったら「あんなきつい仕事をしたくなかったら、勉強していい会社に入りなさい」なんて言われるような仕事ばかりです。その考え方を否定するつもりはありませんが、私がフルキャストを使って働き出してから、とても充実した時間を過ごしています。
食品会社の仕事は、60代のおばちゃんたちが、びっくりするようなスピードで仕事をしています。物流の仕事では汗が止まらない環境で毎日荷物の仕分けをしている人がいます。はっきり言って尊敬しかありません。こういう人たちが多くの人の日常を支えているわけです。
でも、実際には多くの人がそんな仕事をしたくないわけです。言葉は悪いですが「ぬるい生き方してるな」と少しだけ感じています。別に他人がぬるい生き方をしていても構いはしませんし、苦労はお金を出してでも遠ざけたほうが幸せだという感覚もわかります。
でも、私は古いタイプの人間なので、苦労はどんどんしていきたい。そもそも苦労を大変だとは思わないし、むしろ生きているという実感すらあります。すべてが川の流れのようにスムーズに流れていく。そういう仕事があっても、きっと私は興味を示しません。
もっともどんな仕事にも苦労はあります。エアコンが効いた環境で暑いという人がいるように、どんなに楽で恵まれた環境で働いていたって、大なり小なりストレスを感じるのが人間で、理想通りの働き方をしている人なんてほんのひと握りでしかありません。
本当に強い人間というのは、どんな環境でも楽しめる人なんだと思います。少なくとも私は、そういう人になりたいと考えて働いています。厳しい環境でも笑ったり、笑わせたりできる。場の空気を変えられる人。まだまだその域には達していませんが、日雇い派遣で働くようになって、少しだけそこに近づけているような気がします。