必要な体力:健康な体で暮らすために

ランナーの多くは走りすぎで不健康ですが、体力だけはあります。一部のランナーに関しては、体力が有り余っていると言っても過言ではありません。アルバイト先で走って片道5kmを通勤していると伝えたら、仕事もハードなのにどれだけ体力があるのかと呆れられました。

私の場合は走ってないと不安という時期は過ぎ、習慣で走っているわけでもありません。ただ、目の前に愛媛マラソンという人参がぶら下がっていて、そこですべてを出し尽くすつもりだから走っています。来年の今頃は、健康のためのランニングに戻っているはずです。

それはともかく、ランナーは体力があり、それでいて暑さにも強い傾向にあります。月間走行距離が100kmに届かないような人は別として、毎日5km以上走っているなら、同じ立ち仕事をしていても、ランナーと非ランナーでは後半でのバテ具合が異なります。


反対に運動をほとんどしないというタイプの人は、この時期は熱中症リスクが高まります。特にフルキャストの立ち仕事の場合には、体力のない人は熱中症寸前、もしくは気分が悪くなって帰ってしまうことも。ある職場では救急搬送もあったと聞いています。

立ち仕事に来るような人はコミュニケーション能力が弱く、人見知りをしやすい人が多いので、暑くて危ないと感じても言い出せなかったりするのでしょう。あと少しで休憩だから……と考えて、そこで倒れてしまうようなこともあるのでしょう。気持ちはわかりますが、根本的に体力が足りてないので、頑張ることに意味はありません。

とはいえ「無理せず」と言われても、多くの人がどこからが無理なのかわかりません。ランナーであれば常日頃から、自分の限界と向き合っているので、限界を越えることはほとんどありません。そういう意味で、ランナーになることを選んで良かったなとは思います。


正直なところ、ランナー以外ももう少し体力をつけるべきだとは思います。そういう人が体力を求められる現場に来て自分の限界を知るという現象は、誰にとってもいいことではありません。ただ、そういう人が働きに来て、その人だけが熱中症で体調を崩す場合は、問題はその人にあります。

ではどうすれば体力をつけられるのか。その答えはいろいろありますが、最も簡単なのは1日5kmのランニングだと思います。それだけやっていれば、余程過酷な環境でもない限り、暑さで倒れるなんてことはありません(絶対とは言いませんが)。

とにかく体力を付けてもらいたい。それが私の本音。少なくともフルキャストの仕事をする人は、10kmのマラソンくらい、いきなりでも走れるくらいの体力が必要です。そうでないと、派遣先もその人も不幸になってしまいます。もちろん、そこまでの体力が必要ない仕事もありますが。


生活が便利になればなるほど人間が弱くなる。それは仕方のないことですが、自分で自分の身を守るという動物としての基本的な視点からしても、もう少しだけ危機感を持ったほうがいい。厳しい環境に身を置かないという選択肢を取り続けられるならいいのですが、そうでないなら鍛えること。

難しいことはしなくていいんです。朝30分のランニングか1時間のウォーキング。できるだけエスカレーターを使わずに階段を使う。適正体重プラスマイナス5kgの範囲に収まるように食事管理をする。これだけでずいぶんと健康的な体が手に入ります。

熱中症になりにくいというだけでなく、病気にもかかりにくくなるので、さまざまな面でプラスになります。まずはその状態を基本とすること。そのうえで趣味などを楽しむようにしたほうがいいのですが、それをするかどうかは本人次第。ここでは「どうでしょう」という提案くらいにしておきます。

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