トレイルランニング:山でも軽さが速さにつながる

鶴巻温泉に拠点にした理由のひとつが「山が近い」ことなのですが、引越ししてみると意外と山には近づかないもので、ここ数年は1年に1回走りに行くかどうか。毎日走ってて、トレランも嫌いじゃないのに、日常生活の中で「山に行きたい」となることがありません。

ただ、思い出したように山に向かうこともあり、私はそれを「山に呼ばれている」のだと思っています。山には神様がいて、必要なときに神様が呼んでくれる。自分にとって必要なのか、神様にとって必要なのかはわかりませんが、お互いの利害関係が一致すると山に向かうわけです。

ただトレイルランニングのレースに出ることはありません。山で競い合うというのがしっくりこないのと、競い合いなのに道幅が狭くて追い抜きができない。あとは、トレイルランニングの世界が少し閉鎖的に感じることもあって、山の神様との対話とは方向性が違うような気がします。


別にトレイルランニングのレースに出る人、開催する人を否定や批判したいわけではありません。あくまでも私との相性が良くないというだけのことで、トレイルランナーの中には、尊敬している人もいます。ただ、山が神聖な場所という考え方を譲るつもりはないという話。

誘われるように山に入ることがあります。それは鶴巻温泉の山だけではなく、旅先の山に入ることも。今回の滋賀旅行でも、泊めてもらった古民家の横に神社があり、その脇から山に入れる道があって、朝ラン前に参拝をしてから、誘われるように山に入りました。

とてもよく整備されたトレイルで、傾斜も程よい感じだったのですが、そのあと万里の長城マラソン仲間を連れて歩いたら「キツい」と苦情を申し立てられました。どうやら、体が軽くなったことで、自分の山への適応もできるようになっていたようです。


実際に走っていても、きちんと体をコントロールできている感覚があります。しかも片足で体重を受けるというトレーニングもしているため、バランス感覚も筋力も上がっているのがいい方向に影響しているのでしょう。今の体重なら、心から山を楽しめそうな気がします。

トレイルランニングも、基本的には体の軽さが重要だと思っています。もちろん距離やコースによって変わるのでしょうが、やっぱり強いのは軽さを備えた人。少なくとも着地時の衝撃がまったく変わってきます。それはコントロールのしやすさにも影響します。

とはいえ、トレイルのレースに出るつもりはなく、やはり山には呼ばれないと入っては行けない気がするのです。滋賀の神様は「ちょっと寄って行きなさい」と、軽く招き入れてくれましたが、丹沢の神様はどことなく厳格なところがあります。もしかしたら、滋賀でも伊吹山とかの神様だと厳格なのかもしれませんが。


それでも、鶴巻温泉から秦野への里山コースは比較的いつでも走れる場所ですので、たまには気分転換に走ってみてもいいのかもしれません。ジョグだけでは足への負担が単調になってしまうので、たまには未舗装のトレイルを走って、体の軸を整えたほうがいいような気もします。

たとえば今日みたいに朝にポイント練習をした日にトレイルに入る。ただ、チョコザップの快適さを知ってしまったので……とりあえず山に入るのは、お彼岸を過ぎてからでしょうか。山に入って熱中症というのが1番よろしくありませんから。

久しぶりに山を走って、その感覚がまだ残っています。あんなにもスムーズに山に入れた感覚も含めて、いい経験になりました。これを持続できるかどうかは自分次第。暑さは苦手なので、再び山に戻るのはもう少しかかるかもしれませんが、この昂った気持ちは忘れずにいようと思います。

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