台風が来るというので、昨日は電車2本分だけ早めに出勤しました。電車が止まっても職場までラン&シェアサイクルで間に合うように想定しましたが、とりあえず往路は何事もなさそうです。最悪の事態を想定するというのは危機管理の基本で、社会人の基本でもあります。
一昨日の夜は神奈川県西部で大きな地震があり、またしても小田急線が止まってしまい、復旧したのが午前1時30分頃。前回よりも2時間早かったものの、おそらくこれから頻繁に起きるであろう地震のたびに、小田急線は止まることになるのでしょう。それを想定するのも危機管理のひとつ。
もっとも本厚木から自宅までは12kmですので、本厚木まで電車が動いていれば、走って帰ることができます。悩ましいのが都内に出ていて、小田急線が完全に止まったケース。JRが動いているなら平塚まで移動して、そこから走ってもいいですし、愛甲石田までシェアサイクルを使うのもありです。
使い勝手はよくありませんが、シェアサイクルという選択肢があるというのはとても心強いものです。何なら、都内から愛甲石田まで自転車で帰れます。もちろん走ることも可能で、必要であれば都内から鶴巻温泉まで走って帰ります。ケースバイケースで最適な方法を選ぶだけのことです。
ただ、選択肢がなければ選ぶこともできません。ランナーでもなく、シェアサイクルという選択肢も思い浮かばない人は、帰宅難民になるわけです。そこでホテルやネットカフェを確保できなければ、不安なまま夜を過ごすことになります。このときすかさずホテルの予約をできるというのも危機管理のひとつですね。
会社員なら職場のロッカーに1泊分の着替えを置いておくのも大事です。もっとも一晩くらいなら着替えなんてなくてもいいのですが、翌日どこかに行く予定だとかすると、やはり着替えがあると安心です。何よりもいざというときの選択肢が増えるわけです。
このとき大事になるのが「どこまで備えるか」ということです。あらゆる危険に備えていると、自分自身ががんじがらめになってしまいます。だから、どこかで割り切りが必要になります。たとえば「富士山の噴火に物理的に備えるのは諦める」と決めてしまいます。ただ、噴火そのものは想定しておく。
災害が起きて電車の運行が止まったときに、駅員に対して高圧的に怒りをぶつけてくる人がいます。それは「想定していない」から起きてしまいます。災害は起きるもので、起きてしまったら電車は止まる可能性がある。そういう思考であれば、怒ることは何もありません。
大事なのは、そうなったときに自分がどう行動するかということ。その選択肢をたくさん持ちましょうというのが、私の伝えたいこと。何とかして家に帰るのか、そこに留まるのか、自分なりに普段からシミュレーションしてみてください。出先で「今ここで大地震が起きたらどうするか」を考えましょう。
お笑いの大喜利に強い人は、普段からお題に対して答えを考えているのだとか。そうすることで「考える脳」や「ひらめく脳」が鍛えられるのでしょう。災害に対しても同じです。想定外のトラブルだって、同じように普段から考えておくことが大切です。
現実的かどうかは考えなくても構いません。普段から運動する習慣がない人が「40km走って帰る」というのは現実的ではないように思えます。でも、そこで「無理」と判断する必要はありません。いや、無理だと判断してもいいんです。大事なのは「ではどうするか」なので。
今は走って帰れなくても、そこからランニングを始めればいいだけのこと。シェアサイクルで帰るなら、職場から自宅まで帰れるか、実際に試してみることです。備えが机上の空論になってはいけません。そうやって、自分なりに備えていきましょう。大災害はいつ起きてもおかしくなきのですから。