マラソンの練習というのは大きく分けて3つあり、ひとつは「ジョグ」といって、比較的ゆっくりのペースで走る練習で、全体練習の90%くらいがジョグになります。ジョグは毛細血管を拡張できる効果があり、これによって持久力が上がります。また、ケガを回避しながら、距離を積むことができます。
マラソンにおいて、走行距離はそのままレースの結果につながるので、できるだけ長い距離を走る必要があるのですが、レースペースで長い距離を走るトレーニングを繰り返すと、体が悲鳴をあげて故障してしまいます。だから、ゆっくりのペースでコツコツ積み上げていくわけです。
次に大事なのが筋トレで、マラソンランナーの中には筋トレをしない人もいますが、40代になったら筋力が目に見えて落ちていくので、若い頃のスピードを維持したいなら、筋トレは必須です。30代後半からタイムが出なくなってきたという人のほとんどが、筋力低下が原因。だから筋トレはとても重要なトレーニングになります。
筋トレも大きく分けて2種類あります。わかりやすいのはスクワットやジャンプ系による足回り系のトレーニングで、プロや実業団でもなければ30代まではあまり必要ありません。もうひとつはインナーマッスルを鍛えるトレーニングで、いわゆる体幹を整える効果があります。
インナーマッスルを鍛えるトレーニングは、年齢に関係なくした方がいいと考えています。それなりのタイムで走るランナーでも、ここができてないランナーが多く、エネルギーを溢しながら走っています。先日のアディダスが主催するイベントで井上咲楽さんと走ったのですが、彼女は体幹が素晴らしく(多少歪んでましたが)、速く走るための土台づくりをしっかりしているのがわかります。
ランニングトレーニングの中で、必要なのか必要でないのかがいまいちわかりにくいのが、3つ目の「ポイント練習」です。インターバルやペース走、LSDなどがこれに該当しますが、サブ4くらいまでなら必要ないトレーニングになります。フルマラソンは思った以上にスピードが必要なく、ポイント練習なしでも完走できます。
ここまで書いてようやく本題です。かなり久しぶりにペース走をしました。10kmを4分15秒/kmペースのつもりで走り出したのですが、朝ランだったこともあり体が重たく、ペースが4分19秒/km程度にしか上がりません。そして5kmで撃沈。こんなにも走れなくなっているとは思いもしませんでした。
速いペースで走り続けるというトレーニングをまったくしてこなかったので、体がまったく適応できていなかったのでしょう。路面が濡れて摩擦係数が下がっていたのもあります。ただ、シーズン中には10kmを40分以内に走れるようにするつもりなので、容易には受け入れられない現実を突きつけられました。
ただ、練習でやっていないことは試合ではできない。これはあらゆるスポーツに共通することで、練習でやったことがないことを、初練習でいきなりできるということもありません。体が絞れてきたことで、どこか浮かれてしまっていたのかもしれません。自分ならできるはずという根拠のない自信。
とにかく9月からはポイント練習を週に2回。水曜日と日曜日に実施する予定です。1日はインターバルで、もう1日がペース走。取材がある日はLSDにするかもしれませんが、いずれにしても自己最高を目指すことなるのでポイント練習はしっかり入れていきます。
とりあえず9月中に10kmを4分ジャストで走りきれるようになること。それができれば弘前アップルマラソンで、4分15秒/km(サブ3ペース)で走ってみようと思います。簡単ではないとは思うのですが、サブ3を達成するというのはそういうことなので。
悩ましいのは一向に進まない台風でしょうか。そして、この感じだとまだまだ上陸が続くのではないかという不安。せめて弘前アップルマラソンの期間は回避してもらいたいところですが、こればっかりはお天道様の気分次第ですので。