高校時代に「タミヤで仕事をしたい」と担任に伝えたら、「好きなことは仕事にしないほうがいい」と言われました。社会を知らない年齢でしたし、多少の反発する気持ちはありましたが、そんなものなのかと納得する部分もあり、そして、その考え方が私の人生において、常に引っかかりとなりました。
結果的には、常に好きなことを仕事にするというスタンスを取るようになりましたが、当時の担任を否定するつもりも批判するつもりもありません。好きなことを仕事にすると逃げ場がなくなる。その理屈は間違いではありません。趣味は趣味として仕事とは分けておいたほうが人生のリスクを減らせます。
ただ、その考え方にはひとつ大きな思考が抜け落ちています。人生は限りがあり、私たちには1日24時間しか与えあられていません。好きなことを趣味にして、別の仕事をするということは、好きなことをする時間が足りなくなりなってしまいます。
今の私は好きなことしかしていませんが、それでも時間が足りていません。好きなことが多すぎるという話もありますが、人生をより楽しくしたいなら、好きを仕事にするほうがいいというのが私の考え方です。そういう意味でランニングを教えることや、ランニングの情報発信はまさに「好きなこと」なわけです。
どちらも私だけのやり方があって、同じようにランニングを教えている人と比べても個性を発揮できています。きっと好きを仕事にするときには、そのように自分らしさがないと上手くいかないのだと思います。代わりがいるというのは好きを仕事にする場合にかなりマイナス要素になります。
では私が得意としていて、それでいて好きなことは何かというと「ガイドする」ということ。それもこれまでやってきたことと結びつけるなら、「ランニングでガイドする」ということです。おそらく今の日本でそれをやっている人はほとんどいないはずです。
私が考えているのは日本にやってくるランナーに、走って案内するという仕事です。たとえば箱根越えのランニングプランを用意しておき、2〜3万円程度で提供します。箱根の道は知り尽くしていますので、他の人にはできないガイドができます。
他にも東京や横浜を案内するのでも構いません。先日行った延暦寺越えだってプランに入れられます。もちろん日本人も利用できるようにしますが、基本的なターゲットは外国人。お金を持っている人を相手にしないとビジネスとしては成立しませんので。
もちろん現段階では私の語学力が弱すぎるのですぐには始められませんが、始めない理由を語学力のせいにするのもなし。そういうものは仕事をしながら学べばいいはずです。英語は得意ではありませんが、外国人相手に笑いを取れるくらいのコミュニケーション能力はあります。
旅ランを仕事にする。これはかなり面白い仕事にできそうな気がします。依頼がない日はアルバイトをすればいいだけなので、申し込みのプラットフォームだけ作っておけばいいわけです。そして、そこから海外にランナーの知り合いができるわけで、私のランニング活動の幅も広がります。
おそらく愛媛マラソン後にするのはこのビジネス(小説を書くというのは別軸で進めるとして)。そして、これを成功させるためにSNSを活用するというところまで見えてきました。もちろん英語と中国語を勉強していくのも再開しなくてはいけません。
好きを仕事にするとやりたいこと、やるべきことが次々と浮かんできます。そうなると生きていることを実感できる。当然のことながら上手くいくかはわかりません。でも私と走るために海外からランナーがやってくる。そんな未来があると思うだけでもワクワクするじゃないですか。