ランナーが走るときには、炭水化物と脂質がエネルギーになります。長くゆっくり走るほど脂質の比率が高くなりますが、キロ3分台や4分台の前半になって、息を整えながら走るような場合には、炭水化物が大きなエネルギーになります。
その炭水化物はグリコーゲンとして細胞や血液中に蓄えられるのですが、これが上手くできているもので、人間の体に蓄えられるだけのグリコーゲンのエネルギーではフルマラソンを走ることはできません。だから補給がとても重要になってきます。
とはいえ、まずは自分のグリコーゲンタンクを満タンにしておくことが、いいレースをするための条件になります。そのため、かつてはカーボローディングをしているランナーもいましたが、最近はデメリットのほうが多いということで、炭水化物を減らすことはせずに、しっかり貯め込むスタイルがスタンダードになります。
そして私は、ここまで貯えていたグリコーゲンを風邪ですべて吐き出した形になりました。風邪を引いたときに歩くと、足に力が入らないのを感じたことがあるかもしれませんが、筋肉を動かすだけのエネルギーが足りなくなっているからだと私は考えています。
仮にそうでないにしても、風邪をひくと体内のグリコーゲン量は減ります。そして食欲が下がるので、それを補うことができません。何を言いたいかというと、私の体内にはフルマラソンを走れるだけのグリコーゲンが残っていないということです。
フルマラソンに向けての炭水化物摂取は3日前から始めるのが基本ですが、それは3日前の段階でそれなりに炭水化物が残っていることが大前提になります。私のグリコーゲンタンクは1晩ですっからかんになっており、ここから補充したところで到底間に合いません。
先日のブログで風邪を引いたとお伝えしましたが、プロテインを摂るようにしてから、明らかに体が若返っているのがわかります。いつもなら風邪を引いたら長引いてしまうようになっていたのですが、一昨日の夜からはっきりと体調を崩していて、眠りも浅くなっていたのですが、昨日の活動を始めてから喉の痛みも、鼻水も消えてしまいました。
まるで小学生時代の風邪のように、あっという間に消えたわけですが、これは間違いなくタンパク質効果だと思っています。これまでずっとタンパク質が足りていなかったのでしょう。それも何年、何十年にも渡って。びっくりするくらいヒゲも爪も早く伸びてきます。
そして風邪も一気に体温を上げて体が治そうとしたのでしょう。だからこそ、グリコーゲンタンクが空っぽなわけです。もしタンパク質を摂っていなかったら、グリコーゲンタンクに残量があったはずで、ただ喉の痛みや鼻水に悩まされるという。
いずれにしても弘前・白神アップルマラソンは、全力で走ることはできなくなりました。奇跡的に回復して……という漫画みたいな展開は起きません。走りとしては、どれだけ粘れるかということがテーマになります。ただ、消耗しすぎるわけにもいきません。
あくまでも本番は愛媛マラソン。こうなると42.195kmをしっかり走り切るイメージを作ることが大切。とりあ4分30秒/kmで入って、そこから調整するような感じでしょうか。おそらく力がまったく入らなくて、5kmくらいで5分/kmまで落とすことになりそうですが。
今年の愛媛マラソンでサブ3.5ができなかったことを考えれば、正直なところサブ3.5を達成するだけでも上出来なんですが、それでは満足できないだけのトレーニングをしてきました。だからこそ悔しいのですが、とりあえずスタートラインに立てるだけでもよしとします。