メルカリ:儲けの仕組みを使わせてもらうだけ

会社員にとって、勤務先の会社は「私の会社」ではなく、「儲けの仕組みを使わせてもらっている相手」というのが私のスタンスです。創業者が苦労して立ち上げ、それを支える人とともに軌道に乗せて、人を雇えるくらいにまで成長させた事業の「儲けの仕組み」を使わせてもらっている。

だから、会社のやり方というのは絶対であり、不満があるなら辞めて、その不満を解消する会社を自分で立ち上げるべきだと考えています。それは20代の頃からのスタンスで、今でも変わっていません。あくまでも自分のスタンスなので、それに同意してもらいたいわけではありません。

技術派遣という、少し特殊な環境で社会人をスタートさせたことも影響しているのだと思います。いまのアルバイト先でも「儲けの仕組みを使わせてもらっている」感覚で、だから大抵のことは理不尽と感じることもありません。同時に改善してもらいたいことなどもありません。


もちろん、安全に関するようなことで気づきがあれば伝えます。たとえば防火シャッターの下に何がを置いてある場合などは、管理する人にそれとなく「全員で意識共有したほうがいい」と伝えます。ただ、それが改善されなくても、私は憤りを感じることはありません。

それは、何かあったときに損失が起きるのは会社であって私ではないから。無責任と思うかもしれませんが、会社と自分を対等な関係にするにはそれくらいのスタンスが必要になります。お互いの利害関係の一致によって労働力を提供し、賃金を受け取っているだけ。

かなりドライなのは理解しています。ただ、アルプス技研時代に会社の内側のことに関わる立場になり、かなりの時間を浪費し、精神的にもストレスを抱えた結果、たどり着いた結論。この考え方になってからは、職場の人間関係でイライラすることもなくなり、働きやすくなりました。


このスタンスは仕事以外も同じで、たとえばマラソン大会もそう。基本的には「マラソン大会という仕組みを利用させてもらっている」というのが私のスタンス。仕事と違うのは、お金を払っているということ。ただ、消費者として何でも要求するのではなく、そのサービスを吟味して、お金を払う価値があるかどうか判断してエントリーします。

だからRUNNING STREET 365のレビューでは、基本的にいいことしか書きませんし、あえて書いたほうがいいと感じたトラブルも、「こうすればもっと良くなる」と悪いイメージを付けないように意識しています。このブログで批判的なことを書くこともありますが、それは堪忍袋の緒が切れたときだけ。

なので、いまXで炎上しているメルカリの炎上を見ると「何だかなぁ」となります。怒りや憤りをXに投稿するのはわかります。「自分も同じことがあった」と火に油を注ぐのもいいでしょう。私にとっての違和感は、これだけ大きなトラブルになっているのに、使い続けることを前提にしている人が多いことです。


メルカリでは返品詐欺が多々起きています。商品を送ったら、その商品に難癖をつけて返品を要求し、返金されたらその商品とは違うものを送りつけてきます。たとえばiPhoneを送ったら「動かない」として返金処理をさせて、ゴミのようなモノを返品します。

これに対してメルカリにトラブル報告しても何も対応してくれないどころか、むしろ違反出品者として退会させられるケースもあるのだとか。これはメルカリの問題で、容認できる話ではありませんが、私なら「使わなければいい」で済む話。そこに怒りをぶつけるだけ時間の無駄です。

不満のあったマラソン大会は次回からエントリーしなければいいだけ。メルカリも同じようにサービスに不満や不安を感じるなら使わなければいい。でも多くの人がメルカリに依存して不満を唱えるだけでそこから動こうとしません。離れればストレスも怒りもなくなるのに。

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