マラソン大会を支えるお仕事:大会が上手く回らない理由

フルキャストのアプリで日曜日のアルバイトを探していたら、「MINATOシティハーフマラソン2024」関係の仕事があり、これはネタになると思ってすぐに申し込みしました。仕事の内容としては交通規制されている道路を渡りたい自転車を地下道で運ぶというもので、RUNNING STREET 365としても面白い記事が書けるかなと。

ところが、結果からお伝えすると、ここでネタにしていることからもわかりますように、RUNNING STREET 365としてはネタにすることができませんでした。なぜなら、私に与えられた仕事は地下鉄の改札口で案内のプレートを持って3時間ほど立っているだけ。

それでも場所によっては質問されて大変だったようですが、私が立っていた改札口はほとんどの人が迷うことなく、自分の目的地方向に進んでいたので、3時間で10人にも話しかけられることもなく、ただ立っているだけ。3時間何もせず立ちっぱなしの大変さはライン工の比ではなかったのですが、とにかく何も起きなかったのでネタになりません。


ただ、自転車を運ぶのはボランティアさんの仕事なんだと思っていたのですが、少なくともMINATOシティハーフマラソン2024においてはアルバイトを雇っており、しかも1ヶ所で25人以上もそこそこの時給で働いていました。集合場所には50人以上集まっていたので、それだけでも数百万円かかります。

ボランティアスタッフにさせないのは、おそらく過去にトラブルがあったのでしょう。運搬中に自転車を壊してしまったり、スタッフがケガをしてしまったり。そのようなことのないように、作業前に何度も注意されていたので、その点はかなりナーバスになっているのが伝わってきました。

MINATOシティハーフマラソン2024は参加費が1万円もするのですが、そのような費用がいたるところでかかっていることも影響しているのかもしれません。それが良いとか悪いとかではなく、リスク回避の方法としてアルバイトも使っているということに興味が湧いています。


ただ、アルバイトに対する指示もかなり曖昧で、たとえば私は案内係のような仕事を与えられましたが、田町駅と東京タワー方面だけ伝えればOKで、他の場所を聞かれても「そこの大きな地図で確認してください」と言うように指示されました。

確かに個別に説明する余裕がないのかもしれませんが、マラソン大会の影響で行き先までのルートがわからずに困っている人に対して、その対応ではマラソン大会のイメージが悪化します。できるだけ親身になって対応しないと、マラソン大会に対するネガティブなイメージが膨らみ、開催の継続が難しくなります。

でも、案内した結果が間違っていたりしたらクレームにもなるので、それもリスク回避のひとつなのかもしれません。ただ仕事なのですから、主要な行き先くらいは覚えておき、スムーズに案内できるようにしておくほうがいいですし、ストレスを最小限にして目的地にたどり着けば、少なくともマラソン大会のイメージは悪くなりません。


実際に自分がマラソン大会に参加するときに、ボランティアスタッフも含めて「情報共有ができていない」と感じることが多々あるのですが、アルバイトとして参加したことで、その実態の一部を知ることができました。そもそも何の仕事か知らずにアルバイトに来ていた人もいるくらいなので。

そして私が手にしていた案内もかなり文字が小さく、改札を出た位置からは読み取れないサイズ。「いろいろ配慮が行き届いていない」というのを、ランナーとは別の角度から感じる大会になりました。たまにはこういう経験もいいものです。マラソン大会の別の顔を見ることができました。

RUNNETの評価は高かったので、ランナーとして参加すればまた違った感じになるのだと思います。でもランナーじゃない立場だから見えることもある。タダ働きはしないポリシーなのでボランティアはやりませんが、またマラソン大会のアルバイトの募集があったら、申し込んでみようと思います。

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