学習院大学:大学の伝統と紡いでいくもの

以前からピラティスでお世話になっている先生のお誘いで、目白にある学習院大学で開催されたフォーラムに参加してきました。川内優輝選手が登壇されるということで、その話を聞けるということでしたが、学習院大学の敷地内に入れることと、先生とゆっくり話ができるというのも私にとって魅力的な話でした。

私にも大学生時代がありましたが、キャンパスライフを満喫しているとは言い難いもので、学生時代はサッカーとアルバイト、そして特待生を維持するための勉強に明け暮れる日々。4年間で合コンなるものに行ったことがありませんし(大学院時代に1度だけ参加あり)、今と変わらないくらい忙しかった気がします。

しかも湘南工科大学という、周りに海以外は何もない場所でしたので、同じ大学生でも都内の学生とは、パラレルワールドかというくらい、キャンパスライフの内容が違ったはずです。サッカーをするために上京した私にとっては、湘南工科大学の環境でよかったと今なら思えますが。


フォーラムでは川内優輝選手の学生時代の話も聞くことができ、やっぱりすごい人なんだなと改めて感じることになりました。ちなみにフォーラムではラグビーの江見翔太選手も登壇し、2人とも「学習院大学」という存在について熱く語られていました。

その姿を見て、羨ましいなと感じた自分に少しばかり驚いています。湘南工科大学を卒業してから、しばらくはサッカー部のコーチとして大学を訪れていましたが、それからは縁遠くなっており、すでに「母校」という感覚すらなくなっています。

大学というのはそういうものだと思っているところもあったのですが、参加したフォーラムではすでに現役を引退されたようなご高齢な方もいれば、小学生もいて、学習院大学の伝統や先輩後輩の繋がりの存在を強く感じました。


学閥という言葉がありますが、正直なところ都市伝説的なものだと思っていました。愛校精神があって、卒業してからもその大学出身であることを誇りに思っているなんて、悪い冗談としか思えなかったのですが、学習院大学には紛れもなくそれがありました。

フォーラムの最後に院歌を参加者全員で歌うシーンがあったのですが、川内さんも江見さんも、しっかりと歌い上げていました。もちろん、学習院大学卒業ではない私には歌えませんが、では湘南工科大学の学歌を歌えるかというと、ほんの僅かにも、メロディさえも覚えていません。

自分はそういう大学で学んでいたんだということを強く感じたわけです。それを引け目に感じることはありませんが、伝統のある大学と、いわゆるFランの大学ではこうも違うものかと、卒業してから25年以上経過してから思い知ることになりました。


そもそも私は、どこかに所属することが苦手で、自由に生きていたい人間です。実際に好きなことばかりして生きていますが、そうでない人のほうが多く、しかも出身校に対する愛着心を持ち続けている人も世の中に存在する。そんな人たちが、社会のどこかで交わっているわけです。

湘南工科大学を卒業していることを意識したこともない人と、学習院大学を卒業したことを誇りに思っている人では、さまざまな話が噛み合わないことがあって当然です。でも、みんな同じじゃないから世界は上手く回っているのも事実。

少しばかりないものねだりをしそうになりましたが、出身校に誇りを持っていなくても、自分自身に誇りを持っていれば何も問題ありません。私は湘南工科大学のものでもなければ、湘南工科大学は私のものでもありませんから。もっとも、この考えが、きっと学習院大学などの伝統校を卒業した人には伝わらないのでしょうけどね。

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