小さく積み重ねる:フルマラソンよりも毎日のランニング

フルマラソンは42.195kmも走る競技。ランニングを始めた頃は、とてつもない距離に感じて、フルマラソンを走る人は超人だと思っていました。今では「フルマラソンくらいなら」なんて言っていますが、私にも初心だった時代があるわけです。

確かに42.195kmを走ることはすごいことで、きちんとトレーニングを積まなくてはできません。でも、10.5km4回分でしかないという考え方もできます。トレーニングで考えれば、1日1時間のランニングを4日すればフルマラソンを走ったのと同じ計算になります。

そしてフルマラソンを走る場合、前日はほぼ走りませんし、翌日以降も数日はランオフになります。しっかり休めてリカバリーを促してやらないと、故障してしまう可能性がありますし、何よりも本気で走った場合、体のあちこちが悲鳴をあげています。


さらに体内のグリコーゲンも枯渇している状態なので頭も回らず、仕事にもなりません。でも1日1時間のランニングなら、毎日続けることができます。どっちのほうが体にいいか、ライフスタイルを安定させるかと考えたとき、どう考えても1日1時間のランニングとなります。

別にフルマラソンを走ることを否定したいわけではなく、フルマラソンでしか得られない経験もあり、私にはありませんが、人によっては達成感もあります。だからフルマラソンを走ることが無意味なわけではなく、そもそも比較するものでもないのかもしれません。

私が理解してもらいたいのは、「積み重ね」はすごいということ。月間走行距離300kmというのがしばし話題になりますが、積み重ねができるなら、それほど難しいことではなくなります。1日1時間キロ6分で毎日走ればいいだけです。そのハードルは決して高くありません。

毎日仕事が忙しいとか、家事などやらなくてはいけないことがあって1時間も確保できない。そういう人もいるのは理解しています。でも、1日1時間のランニングも「やらなくてはいけないこと」にしたらいいだけです。優先順位が低いからできないだけで、人間の体としては無謀なことではありません。

もちろん、ランニングだけではありません。あらゆる成功は積み重ねの上に成立するものだと私は考えています。語学の習得もそうですし、サイト運営も同じです。もちろん、かけられる時間が長いほうが有利ですが、そこに波があるよりも、毎日淡々と続けられるほうが結果を出せます。

小さく積み重ねるというのは、どんな才能も凌駕できると私は考えています。もちろん、どれだけ努力したところで追いつけない英雄もいます。私のような凡人が偉人になることはありません。ただ、積み重ねることをやめなければ、必ずどこかの山には到達します。


RUNNING STREET 365のような個人メディアをキラーカードにできたのも、小さく積み重ねることができたから。ランニングトレーナーになれたのも、走ることを続けてきたから。反対に英語も中国語も話せないのは、小さく積み重ねることができていないから。

私だって積み重ねられるものとそうでないものがあります。むしろ、そうでないもののほうが圧倒的に多くて、これまで何度も途中で放り投げてきたものがあります。サイト運営だってそう。思いつきで始めては閉鎖しています。それで分かったのは積み重ねられることが好きなことだということ。

小さく毎日積み重ねられることが自分にとって相性もよく、自分のスキルを活かせる場なんです。積み重ねながら「嫌だな」とか思ってしまうなら、それは自分に合っていないこと。だから早々に手放せばいい。そうやって積み重ねられるものだけに囲まれて生きていく。そういう自分でありたいものです。

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