
久しぶりにひどい筋肉痛になってしまいました。21kmですべて出しきったのに、そこから21kmも無理やり走ったことが原因ですが、それがフルマラソンなので仕方ありません。ただ、こういう筋肉痛もこれからは起きないのであれば、しっかり味わっておこうと思います。
筋肉痛は筋肉の成長につながりますが、筋肉痛が起きていないからといって筋肉が成長しないわけではありません。むしろ、ベストなトレーニング負荷は、筋肉痛を感じない程度が理想だと思っています。それはランニングでも筋トレでも同じです。
筋肉痛というのは「やった感」を得られます。しっかり練習した結果であり、だからこそトレーニングをして筋肉痛にならないと満足できなくなる。でも、ほとんどのケースでオーバートレーニングなわけです。そして悩ましいのは、筋肉痛にならない場合にはトレーニングが足りていない可能性があります。
では、トレーニング量はどれくらいにすればいいのか。これはもう自分で試行錯誤して見つけるしかありません。最初は負荷を少なめにポイント練習や筋トレをして、そのときの筋肉痛や疲労感がほとんどなければ、次に負荷を10%くらい上げていく(スピードを上げたり、回数を増やしたりする)。
それを繰り返して、自分に最適なトレーニング量を見つけ出し、走力アップ似合わせて、またトレーニング量を増やしていく。これが理想のトレーニングだと考えています。ちなみに、トレーニング効果が収束しはじめるまでの期間は最短で3年程度と考えています。
3年間はゴールデンタイムで、そこからは緩やかに10年間は伸び続けます(ランニング初心者の場合)。マラソンはすぐに結果が出るスポーツではありません。でも初心者のうちは目に見えて速くなるので、そこで勘違いしがちなのですが、成長が収束しはじめてからが本当の勝負になります。
私は今回の愛媛マラソンで、その「成長」の部分から降りました。いや、正確には「衰退を受け入れる」という表現が正しいのかもしれません。年齢を言い訳にするのは好きではないのですが、今回はっきりしたのは、30代のトレーニングを50歳手前の私の体が耐えられなかったということ。
だからレース当日に体のあちこちが悲鳴を上げた。その結果が21kmでの終焉だったわけです。「そういう日もある」というレースではなく、なるべくしてなった。だから、ここが潮時というわけです。走り続けるのは変わりませんが、もう上を向くことはありません。
そして、これからのトレーニングは健康を維持するためであり、それなりに走れる自分であり続けるためのものになります。あと数年はあたり前のようにサブ3.5で走るつもりですし、それは「努力」ではなく「小さな積み重ね」で実現できると信じています。
1日5kmのランニングとタバタ式トレーニング。そして週2回の筋トレ。あとは体重を適正体重の90〜95%でキープすれば、毎月500kmも600kmも走ることなく、ある程度の走力は維持できる。これからはそれを確認することになります。
これで足りないようなら方向転換。ただ、方向転換の向きが「練習量を増やす」になるのではなく、「走れない自分を受け入れる」になりますが。ここで練習量を増やしたら、何のために集大成のレースをしたのかわからなくなります。
速く走れることだけが正義ではない。健康的な体を維持することだって正義。そしてこの歳になると速さは健康を損なわないと得られないもの。だったら健康的な自分でいたいなと。ただ、走り方の追求などは続けていきます。目指すは達人の領域なので。
