高速バス:仕事ができれば長時間移動は苦ではない

ここ数年、関西方面への移動は小田原からこだまに乗っていました。ひかりに乗れるタイミングでも、基本的にはこだまを選びます。森脇健児さんをリスペクトしているわけではなく、新幹線内で仕事をすることを考えると、ひかりだと乗車時間が短すぎるためです。

そして、こだまだと車両が空いています。座席がないと仕事にならないので指定席で購入しますが、隣に誰かが座ることはまずありません。私にとって「移動」は「作業時間」であり、余程疲れているときは寝ますが、そうでなければ仕事をします(仕事終わりの缶ビールがまた美味しい)。

今回の大阪遠征は、いつもと違うことを経験したくて、往路は高速バスを選びました。夜行バスで東京から大阪まで行くことは珍しくありませんが、昼のバス移動というのはしたことがなく、バスで大阪に行くとなると、選択肢に入ることもありませんでした。


バスで7〜8時間もかけて移動するなんて、時間を持て余すに決まっていると思い込んでいたわけです。ところが、実際に利用してみると、7時間20分の移動はこの上なく快適で、それどころか予定していた作業を終わらないくらい、あっという間に時間が過ぎていきました。

途中で3回ほど休憩があるのですが、ちょっと作業をしたら到着するという感覚。休憩ではサービスエリアや道の駅などに停まるのですが、それぞれに名物のようなものがあるので、念のためと思って買っていたパンも必要ありませんでした。お店が開いているのも夜行バスと違います。

作業環境が悪いかもしれないという懸念もありました。私はなぜか新幹線のようなテーブル前の座席の背面に付いているイメージを持っていて、そこで作業するつもりでいたのですが、高速バスにもちろんそんなものはありません。少し焦りましたが、MacBookを太ももの上に乗せたら見事に安定し、まったく問題ありませんでした。

ネット環境は快適とは言えませんが、高速バスのWi-FiとiPhoneのテザリングを切り替えたり、ときにはオフライン作業にしたりして、どうしようもなくなるタイミングはほとんどありません。座席は3列シートなので、隣の人の視線が気になることもなく、必要ならカーテンで空間を仕切ることもできます。

利用したJRバスはUSBで充電することも可能なので、iPhoneのバッテリー切れの心配もありません。さすがに自宅で仕事をするより効率は落ちますが、自宅と違って作業以外にすることがないので、集中して仕事と向き合えるといったメリットもあります。

これまで昼の時間帯に高速バスに乗ることを避けてきましたが、これなら夜行バスで移動するよりも快適です。夜行バスのメリットは「寝ている間に到着する」ですが、その代償として疲労が溜まります。年齢を考えると、もはやベストな移動方法ではなくなっています。


少なくとも昼に移動できる高速バスがある距離なら、「仕事している間に到着する」高速バスのほうが、私には適しているようです。何事も試してみないとわからないものもありますね。ひとつだけ欲を出すなら、新宿まで移動せずに最寄のバス停から乗りたいところ。

鶴巻温泉は東名高速がすぐ近くを通っており、小田急線で2駅先の愛甲石田駅の徒歩圏内に高速バスのバス停があります。そこで乗車できたらベストなのですが、大阪行きのJRバスに乗れるのは、綾瀬バス停などアクセスしにくい場所に限られます。

それはもう私の勝手でしかありませんので、新宿近辺に引っ越せばいいという話になります。ただ新宿に引っ越ししたら高速バス旅にハマってしまいそうで……それも新しく始めることに加えても面白そうですけどね。戻りのバスで記事を仕上げたら、そこで完結できるわけですし。

著:スズキナオ
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