
私はマラソン関係で全国各地を駆け回っていますが、反対にマラソンや旅ランに関係なく旅行に行くことがまずありません。それも1人旅となると、もはや前回どこに行ったか記憶にありません(コロナ禍でマラソンが中止になったのはありましたが)。
これを書いているときには、盛岡にいるのですが、本当に久しぶりの走らない旅。桜の開花に合わせて盛岡の大切な友人に会いにきたのですが、出発日にレースの取材があったからランニングシューズを履いていますが、朝ランの予定もなく。
朝市に行くのに、走るか歩くかしか選択肢がなかったので走りましたが、走ることが目的ではなく、目的のために走っただけ。マラソン大会に関係なく盛岡に来たのは初めてのこと。これまではマラソンがメインだったので、ホテル周辺からあまり動き回らませんでした。
今回は桜もほとんど咲いておらず、時間だけはたくさんあったのであちこち歩き回りました。雨だったので2.6万歩で済みましたが、晴れていたら、3万歩以上歩いていた気がします。ただ、思いつくままにふらふらしていたので、こういうのもいいなと。
私は旅が好きだと自認していますが、そのほとんどがマラソンと一緒なので、旅が好きだということを時々忘れそうになります。でも今回の旅で思い出しました。私は走るのと同じくらい旅が好きで、これからもっと走らない旅をしたいところ。
いや、走ってもいいんです。たとえば走りながら旅をするのでもまったく問題ありません。ただ、走り旅はどうしても急いでしまいがち。ランニングのない旅のように、好きなように動き回るのには向いていません。だから、ランニングの予定も入れない旅も積極的に入れたいところ。
夜行バスや高速バスを使えば思った以上に低予算でいろいろな場所に行けます。快活クラブを使えば宿泊費も抑えられます。JRがときどき出す、お得な切符を使えば電車や新幹線でも移動できます。非日常を低予算で体験できる時代。もっと旅に出ないともったいない。
行ってみたい場所はたくさんあります。まだ訪れたことのない場所も、もう一度訪れたい場所も無数にあって、生きている間にすべて訪れることはできません。しかも1回の旅行では、その街の魅力に気づけないことも多々あります。今回の盛岡がそうであったように。
同じ場所でも、季節による変化があります。昨日の朝は、盛岡の朝市で立ち食い蕎麦を食べたのですが、きっと真冬の寒さは最高の調味料になります。マラソン大会で訪れている場所は、季節の変化を体感できないので、その街の本当の魅力に気づけないことも多々あります。
もっと多くの場所を訪れたい。マラソンとは関係なしで。今回の東北旅の収穫は、そのモチベーションが上がったということ。ランニングのある旅と同じくらい、ランニングのない旅も楽しみたい。そうすることで多くの経験ができ、創作意欲も湧いてきます。
もちろん国内だけでなく海外も。台湾も中国も訪れたい場所がいっぱいあります。これまでは「マラソンに絡めて」なんて思っていましたが、マラソンとまったく関係なく訪れてもいいわけです。むしろマラソンがないほうが旅の可能性が広がります。
さて次はどこへ行きましょう。まだ行ったことのない秋田や佐賀もあり。離島なんかも楽しそうです。人生の幅が少しだけ広まりそうな気がします。もちろん盛岡もまた訪れます。まだまだ奥深さをわかっていませんし、何よりも桜リベンジもしなくてはいけません。
