
最近、短距離系はどのレースも上手くまとめられるようになって、正直つまらないなと思うようになっている自分がいます。階段も5kmも、そしてRed Bull 400も、途中で心が折れることもなく、自分のスキルを考えると妥当な結果を出し続けています。
本来それは喜ぶべきことなのかもしれませんが、計算して結果を出せるのであれば、そもそもレースに出る必要がありません。私が本当にそのレベルに達していることが大前提になりますが、ここまで安定していると、もはや疑いようがありません。
愛媛マラソンを終えて、記録を狙わなくなったことが、結果的に良い方向に舵を切ったのではないかと考えています。気負い過ぎず、その日のベストを尽くそうとするから、オーバーペースになりにくく、仮になったとしても調整できています。
ただ、正直なところ5kmとか1マイルのタイムがここから伸びるような気がしません。別に諦めたわけではありませんが、中距離のレースは身体能力がものをいう世界であり、いくら知識をつけても、スキルを磨いても、若い頃の自分に勝てる要素がありません。
ところが、階段やRed Bull 400には可能性を感じます。これらは知識や経験、そしてスキルである程度は才能をカバーできます。5年後くらいには、それらのレースに特化した人が増えて、スキルだけではどうにもならない時代がくるはずですが、今のところはスキルを磨けば若者と対等にやりあえます。
その2種目に関しては、まだ伸び代があると信じています。実際に伸び代があるかどうかはわかりませんが、少なくともマラソンや中距離の「陸上競技」と比べれば、可能性を感じます。誰も攻略法やテクニックを深掘りしていないというのもあります。

まだその2つの種目は、選手のスキルと少しのテクニックだけで競い合っている状態で、他のスポーツに比べると科学的アプローチも足りていませんし、才能にテクニックや知識で対抗できる余地があります。だったらやるしかないわけです。
では何をすれば私が階段やRed Bull 400でそれなりのレベルになるのか。それはやはり、体の使い方をもっと上手くなることと、人間の体の構造をもっと学び、何をどうすれば階段や坂道を軽快に駆け上がれるかを試行錯誤するしかありません。
幸いなことに、私は試行錯誤が好きですし、体の使い方に関しては、それなりのスキルを持っていると自負しています。だから、まだ戦えると考えているわけです。もちろん勝てるレベルになるのは無理ですが、一目を置かれるくらいなら可能性はあります。
やるべきことは体を絞っておくこと。愛媛マラソンに向けて無理な減量をしていましたが、あのようなやり方ではなく、もっとナチュラルに絞って、体重を52kg台でキープする。あとは普段からトレイルを走ること。この2つは階段にも万里の長城マラソンにも通じます。
不用意な間食、飲酒を減らすことで、いつでも走れる体になる。人生のすべては万里の長城マラソンのために使うと決めましたが、そこに階段や坂道を軽々と走れる体であることを加える。目指すところを明確にしておけば、ブレることなく遂行できます。
妥当な結果を出していることに満足しないこと。少なくとも坂道や階段のレースにはまだ伸び代があるわけで、その伸び代がなくなったと思えるまでは、妥協せずに理想の自分を目指し続けます。そのために、もっともっと削ぎ落とし続けるとしましょう。
