SCC:坂道や階段を自分のフィールドとする

万里の長城マラソンから始まり、Red Bull 400、ステアクライミングチャレンジ(SCC)と続いた5月の3レースをすべて走り切りました。昨日のSCCだけはコンディション不良で直前までDNSも選択肢に入れていましたが、名古屋まで行って土産話ひとつないのもライターとしていかがなものかと思いスタートラインへ。

何よりも、ここ最近オールアウトできている感覚が本物なのか確認したかったのもあります。結論からいえば、昔のように途中で潰れることもなく、力の残すこともなく、自分の持っているものをきちんと出し切ってゴールできる力は本物だったようです。今回もゴール後にのたうち回りそうなくらい、苦しめました。

これがあべのハルカスのような高層ビルだとまた違った結果になったのかもしれませんが、数分で出し切るレースにおいては、私もベテランの域に入ってきたのかもしれません。タイムは3分9秒と褒められたものではありませんが、自分のコンディションを考えれば悪くもありません。


前日は物流倉庫で21時半まで残業(11.5時間の立ち仕事!)。もうその時点で、ベストコンディションからは程遠く、それでいてRed Bull 400の疲労。階段のトレーニングなどまったくしていない状況で、さくねんから10秒遅れなら、むしろ妥当な結果でしかありません。

もちろん納得しているわけではありません。むしろ、悔しさからこの短い距離のレースを自分の主戦場にする決意が固まっています。私にはフルマラソンよりもマイルレースのような短い距離や階段、坂道などのちょっと変わった環境を走るレースが適しています(正確には「楽しく感じる」ですが)。

だから、本腰入れてトレーニングしようという気になっています。いまやるべきことは明確で、どこまで何をすれば記録が伸びるのかは把握しています。愛媛マラソンの反省から、体重を絞ることだけはしませんが、それ以外のトレーニングは何でもやるつもりです。

とにかく坂道や階段に慣れることが最優先。ただ、大倉山ジャンプ競技場のような傾斜の坂道はどこにもありませんし、走り込みできる階段も限られています。そうなると工夫が必要になります。階段も急勾配も走らずに、それらのレースに適応できる体を作ることがこれからの課題。

階段や坂道に特化した結果、マラソンが遅くなってしまう可能性があります。でもそれは受け入れるしかありません。あれもこれも手に入れることはできないわけで、何かを手に入れるのに、何かを手放さなくてはいけないのは当然のことです、

ただ、坂道や階段に特化したランナーになることは、必然的にフルマラソンは3時間半くらいは安定したランナーになることでもあります。どうしたって筋力を上げることになるので、キロ5分くらいは軽々出せるようになるはずです。


実際に以前、サブ3.5をずっと切れない時期に階段のためのトレーニングを始めたところ、サブ3.5どころか自己ベスト更新を狙えるくらいにまで調子が戻りました。そこから筋トレの大切さを実感したわけですが、そのときの経験を活かせば、きっとそれなりのタイムで走れる自分になれるはずです。

ただ、目指すべきところは過去とは少し違っていて、どんな激坂もひょいひょい上がっていける自分をイメージしています。想像してみてください50歳のおっさんが、激坂を跳ねるように駆け上がっていく姿を。どの会場も湧き上がるに違いありません。

そんなアニメみたいなことを人間にできるのかはわかりません。でもイメージできることは必ずできるものだと信じています。そのためには常識にとらわれず、体の真理と向き合っていく必要があります。でも、そういうのは大好物なのでむしろ、これまで以上にハマっていくような気もしています。とりあえずジャッキー・チェンの映画を見るところからやるとしましょう。

著:甲野善紀, 著:岡田慎一郎
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