左右バランス:直すべき乱れと直すべきでない乱れ

RUNNING STREET 365としてザムストの体験会に招待していただき、自分の足型計測をしてきました。ランニングを教えており、効率的な体の使い方について説明している身としては、大きな破綻がないか、それなりのプレッシャーを感じていました。

ネガティブな結果として提示されたのは、左足がハイアーチになっているという点のみ。これまで何度か足型の計測をしてきましたが、右足が扁平足だと指摘されたことがありますが(実際には扁平足ではない)、ハイアーチを指摘されたのは初めてのことです。

言われてみれば……ですが、ずっと左足の薬指と中指の付け根にトラブルを抱えており、ハイアーチだとすればその理由も説明できます。走り出したら痛みがなくなるのも、ランニングによりハイアーチが解消されるからなのかもしれません。


それを踏まえて、インソールのレビューのためにRunmetrixで計測をしてきました。これまでRunmetrixで計測するときは、総合的な数値だけを参考にしてきましたが、今回は左右差ということで、もう少し深掘りしてチェックしたところ、明確に左右差が出ていました。

結果的な出力は、それほど左右差はなく、むしろ高い評価をされていたので、これまでまったく気づいていませんでした。左右で違う動きをしながら、左右バランスを取っている。人間の体というのはなんともすごい適応能力を持っているものです。

そもそも人間の体というのは、完全な左右非対称になることはありません。ほとんどの人が左右で足の長さが違います。それを上手く微調整しながら、私たちは日々の生活を送っているわけです。それはランナーであろうとなかろうと、同じようにやっています。

ただ、それによって左右の筋肉のつき方が変わり、私のようにハイアーチになることもあります。インソールというのは、そのハイアーチになるといった、左右差により発生するトラブルを防ぐという効果があります。左右バランスが取れるようになるので、走りの効率も上がります。

しかしながら、私たちは何十年もかけて今の体、今の走り方や歩き方を体に染み込ませてきたわけです。いきなりインソールを履いても、「なんか気持ち悪い」となるわけです。もちろん、これは慣れの問題ですので、数ヶ月もすれば気持ち悪さはなくなります。

私の場合、インソールを着用したところ、まっすぐ走れなくなりました。体は整っているのに、筋肉のつき方、体の使い方が、左右差がある状態のままなので、これまでと同じ走り方をすることで、体がどんどん左側に流れていくわけです。


もちろん、これも走り続ければ慣れて、まっすぐ走れるようになります。そして、おそらくハイアーチも改善されます。問題はそこからです。ハイアーチが改善されたところで、インソールを取り除くと、またまっすぐ走れなくなります。まっすぐ走れるように、インソールのない状態に慣れると、今度はハイアーチになります。

要するにインソールがないと、正しい姿を維持できないわけです。それってどうなのだろうと思うわけです。左右差をなくすために、ずっとインソールを使い続けるのか。それとも左右差を受け入れて、ケガをしないように注意しながら走り続けるのか。

もっとも私の場合は迷うことはありません。裸足ランナーなので、インソールを着用するという選択肢がないので。ただ、左右差を受け入れながらも、インソールのあるランニングもできる自分でありたいところです。インソールありなしどちらでも適応できるってかっこいいじゃないですか。

著:うまさき せつこ
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