情報共有:コースが「Coming soon」になっているマラソン大会について

ランレコードのXアカウントで毎日、いまエントリーできるマラソン大会を紹介していますが、ときどきエントリーを開始しているにもかかわらず、コースが「Coming soon」になっている大会があります。私自身はそういう大会はできるだけ避けるようにしています。

参加者を募る段階でコースを公開していないのは、スペックをお知らせせずにスマホや中身のわからないお節料理を予約販売するようなもの。マラソン大会はマラソンコースを走るイベントなのに、その中身が公開されていないのは私にとってはNGです。

コースの公認申請などさまざまな理由があるのは理解しています。使用許可の問題もあるのでしょう。使用許可が出てないのにコースを公開することは倫理的に許されないことだというのは理解しています。でも、それが募集時にコースを公開しなくていい理由にはなりません。


もちろん、コースなんて後から公開でいいというランナーも一定数いるのでしょう。コースは気にならないという人も。むしろ私もコースは気にならないタイプで、どのマラソン大会を走るにしても、コースマップをきちんと見ることはありません。

じゃあ公開してなくてもいいじゃないかと思うかもしれませんが、コースを知りたいとかそういう話ではなく、商品を提供するのに中身を教えないで販売してもいいという感覚になっていることが、私の中で消化できないだけ。さすがにそれは……となるわけです。

そういうスタンスの大会は、情報共有に対する認識の甘さがあります。「これくらい伝えなくてもいい」という感覚が運営側にあるから、そのようなことができるわけです。それはマラソンコースに限ったことではなく、大会運営のすべてに影響を与えます。

開催するにあって、本来ならオープンにしなくてはいけない情報を公開しないなんてことも考えられます。それにより、想定以上の炎上が起こる可能性もあります、場合によっては大会の継続すら難しくなる可能性もあります。そこまで考えての「Coming soon」ならいいのですが。

そしてエントリー開始時に「Coming soon」であっても、素晴らしい大会はいくらでもあります。事務処理の都合でどうしてもそうしなくてはいけないこともあるのでしょう。ただ、絶対に回避できないのかというと、もちろんそんなわけはありません。

そもそもマラソン大会のエントリー受付が早すぎるという問題があります。それだけ準備に時間がかからのかもしれませんが、たとえば参加賞をTシャツではなく、地元の特産品にすれば、開催の1ヶ月前エントリーでも、準備が間に合います。


ゼッケンとエントリーの紐付けにも時間はがかかるのでしょう。だから、ある程度の猶予は必要です。できるだけ多くのランナーを集めるために、早めにエントリー開始したい気持ちはわかります。これだけマラソン大会が増えると、ランナーの奪い合いが起こるので。

だから「Coming soon」にするなら、なぜ「Coming soon」なのかを公表したほうがいいのかなと。「いてもと同じコースを予定していますが、申請の関係で……」くらいのひと言があれば、親切に感じますし、信頼できる大会という印象を与えることができます。

ところが、マラソン大会に限らず、「情報はオープンにしないほうがいい」という考えを持った個人や組織が多く、実際にそこまでしているケースはほとんどありません。ただ、そこにこそブルーオーシャンが広がっており、個性を発揮できるような気がするわけです。

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