AIライティング:これからの時代のライターに求められるスキル

RUNNING STREET 365の情報発信をする際に、企業のプレスリリースを読むことがあるのですが、おそらくAIによるライティングを行っているであろうプレスリリースが増えています。あくまでも感覚でしかありませんが、ほとんど意味の通じない文章が目につくので、まず間違いありません。

個人的にはAIにライティングさせることをネガティブに考えてはおらず、企業が業務負担を減らすためには、積極的に使っていくべきだと思います。ただ、AIにライティングをさせる場合には、文章のチェックや編集が必須になります。

私も何度かAIにライティングをしてもらうことがあるのですが、簡単な文章ならともかく、プレスリリースレベルの文章になると、かなり難解な文章に仕上がってしまいます。「これは何を伝えたいのだろう」という文章になることもあれば、「この書き方では伝わらない」という文章になることもあります。


現状でそうなるのは仕方ないことなのですが、それをチェックしきれていないことを問題だと感じています。AIはあくまでも道具であり、使用者に扱うためのスキルが求められます。ところが、出来上がった文章がおかしいと思える人がおらず、修正できないから難解な文章ができあがります。

現時点でAIをライティングに使うなら、元原稿は人間がライティングして、その原稿を読みやすくするためにAIを使うというスタイルが最適解だと私は感じています。もしゼロからAIに書いてもらうなら、文章のほとんどを自分で書き直すくらいの対応が必要になります。

でも、現実としてそれができていません。理由としては、業務が忙しくてチェックが杜撰になっているか、文章力が足りていないかのどちらかが考えられます。おそらく、その2つが重なってプレスリリースに難解な文章が増えているのでしょう。

おそらく、AIライティングはこれから増えていきます。私は会社員ではないのでわかりませんが、会議の議事録などはAIが担当しているケースが主流になりつつあるはずです。それにより若手社員が議事録作成に時間を取られないので、業務の効率化という点ではかなり有効です。

ところが、議事録を作成することによるメリットも失われてしまいます。たとえばわかりやすい文章にまとめるスキルを身につけることができなくなります。議事録を作成することにより、手掛けている仕事の内容を深く理解するということもなくなります。

文章力というのは「書く」能力だけが注目されがちですが、本当に大事なのは「読み取る能力」です。AIライティングが主流になると「書く」能力が低下します。ただ、それはAIがやる作業なので低下しても問題ありません。でも、同時に「読み取る」能力も低下します。ここが大きな問題になります。


AIが作成した議事録やプレスリリースに間違いがあったとき、「読み取る」能力がないと間違ったまま展開されてしまいます。そして、「読み取る」能力が鍛えられていない場合、書かれていることを間違った解釈で読み取ってしまう可能性があります。

ただ、AIライティングの流れを止めることはできません。では、私たちは何をすればいいのか。それは「読み取る」能力を鍛えるために、たくさんの文章を読むこと。小説でもビジネス書でも構いません。スキマ時間に読書するのではなく、1日に時間を決めて文章を読む。

1日30分でもいいから本を読むことを習慣にする。少なくとも文章を取り扱う仕事をしているなら、これは必須な作業になります。1日30分の運動と1日30分の読書。これを継続することが、5年後10年後に大きな差になります。実行するかしないかは自由ですが、生き残りたいなら「実行する」しか選択肢はありません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次