
万里の長城マラソン翌日は無料の北京ツアーをしているのですが、ここ最近は決まったコースができてきて、天候と参加者に合わせて多少アレンジする程度。ただランチだけ納得していなかったのですが、閉店したと思っていたお気に入りの炸醤麺のお店が営業していることがこの夏にわかり、最後のピースが埋まりました。
まず日本人が行くことのないお店なのですが、炸醤麺を上手く混ぜられそうにない人のや混ぜ方が下手な人を見つけては何も言わずに混ぜてくれるおばちゃんがいて、それでいて炸醤麺の味も抜群。焼き餃子も素晴らしいできで、こういうお店を見つけた自分はもっと褒められてもいいのではないかと思うこともあります。
褒められてもいい反応ができず、ただただ困った顔をしてしまうのですが。それでもやはり美味しいお店を見つける嗅覚はちょっと誇りに思っています。ただの食いしん坊であり、食べ物を評価するなんて品のないことなのですが、そこはもう自分が卑しい人間だと受け入れることにしています。
自分の案内するルートが固定されたことはいいことなのですが、そういえば最近引き出しを増やしていないなと。新しいお店を開拓していないのは、私としては不用意。というわけで明日のランチにどこかのお店を開拓しようと思うのですが、チャンスが1回だと思うとそれなりにプレッシャーがあります。
どの地域を選ぶのか、どの料理を選ぶのか。個人的にはピザかハンバーガーを食べたいのですが、それが他の誰かのニーズを満たすものなのか。誰も望んでいないなら、興味がなくてもミシュラン掲載のお店に行くほうがよっぽど意味があります。
新規開拓というのは簡単なことではなく、北京の場合は基本的には街ブラしながら良さそうなお店を見つけて、そのお店の口コミなどをチェックして入るかどうかを決めています。評価が高いかどうかよりも、口コミの内容と写真を重視して選ぶのですが、それで失敗することはまずありません。

現状維持というのはそれはそれで難しいことではあるので全面的に否定するようなことではありませんが、私にとっては好ましい状態ではありません。決まったコースにしておけば負担も少ないけど、それだと楽しくありません。
たとえば定番の飲食店なら、美味しいと喜んでもらえるのは確実ですが、それゆえに「美味しい」という反応があって当然という感覚になってしまいます。でも、まだ誰も連れて行っていないお店なら、喜んでもらえるかどうかドキドキしながら案内することになります。
私はそのドキドキが好きで、どうしても刺激を求めてしまいます。だから新しいお店を開拓して、自分のカードを増やしていくわけです。ただ、それがここ最近はできていなかったので、せめてこのあと1店舗ぐらいは探しておこうかと。
難しいのは、最近どこで食べても美味しく感じるということ。あれだけ苦手だった北京の麺料理も、最近は好んでお店に入ることも増えました。そして、どこに行っても親切にしてもらえて、「いいお店だった」となりがち。
以前は北京首都国際空港でラウンジを愛用していましたが、最近は北京首都国際空港内の飲食店を開拓しながら楽しんでいる自分がいます。空港の情報というのはニーズが高い情報のひとつなので、情報発信にもなり自分の開拓欲も満たされ一石二鳥です。
北京に来てもらった人に「こんな美味しいものがあるなんて」と喜んでもらいたい。そのためには手元のカードを着実に増やしていく必要があります。それが万里の長城マラソン参加者増加にもつながります。ただ、久しぶりに北京の吉野家で食べたい気分だったりもするわけです。
