恩返し:万里の長城マラソン2026のエントリー開始

数日前のブログに中国の方が親切にしてくれると書きましたが、改めて思い出しても今回の訪中では、ちょっと信じられないくらい親切にしてもらいましたし、日本人だというと笑顔で歓迎してくれたように感じています。

実際に反日思想はありますし、日本人も歴史を学んで自分なりの考えを持って向き合う必要がありますが、それとは違う部分で日本人に対する信頼もあります。「日本人なら信じられる」というのが現地の中国人の中にあって、困っていそうなら手を差し伸べてくれます。

北京で好きな炸醤麺のお店では、自分で具を混ぜる必要があるのですが、上手に混ぜられそうにない人を見つけて、何も言わずに混ぜてくれることも書いたかと思います。日本人に対して悪い印象があったら、そんなことは絶対にするわけがありません。


この日本人たちに美味しい状態で食べてもらいたい。そういう想いがあるから、わざわざ混ぜてくれるわけです。もちろん日本人だけでなく、地元の人にも同じようにサービスしているのかもしれません。でも、同じようにしてくれるだけでも違うわけです。

最終日の朝食にお気に入りのお店に行ったときも、日本人だと伝えたら満面の笑みで歓迎してくれました。少なくとも日本人だということで差別されるようなことはなく、むしろ歓迎してくれる。拙い日本語で挨拶をしようとしてくれたりもします。

こういう状況であることを、多くの日本人は知りません。だから中国に行くのは不安だと感じてしまうのでしょう。すべての中国人が友好的なわけではないのは事実ですが、こちらが扉をオープンにしていれば、ほとんどの中国人も扉を開けてくれます。

文化の違いは間違いなくあります。私たちの常識が彼らの常識ではありません。その逆も然りで、どうしてもすれ違いのようなものはあります。でも通じ合うところもあります。通じ合わなくてもすり合わせできることだってあります。

万里の長城マラソン日本事務局は万里の長城を走るためのサポートだけでなく、北京の今を見てもらいたいという想いで運営しています。翌日の無料ツアーも前日の懇親会も、とにかく美味しいものを食べてもらい、「また北京に美味しいものを食べに行きたい」と思ってもらうことが目標です。

ただ、完璧なサポートはしないように心掛けてもいます。たとえば買い物をするときには、私は完全にサポートを放棄します。中国語を話せないというのもありますが、買い物は現地の人とのコミュニケーションのチャンスであり、私が出しゃばるとそのチャンスを潰すことになります。


「言葉が通じない」という体験は、「それでも何とかなった」という経験に繋がります。もしくは帰国後に「中国語を勉強しよう」というモチベーションになることも。私の場合、100%何とかなると思っているので、まったく学習意欲が上がらないのですが。

ただ、参加者にはそういう体験もしてもらいたいなと。そして万里の長城マラソン以外でも北京に遊びに行く人が増えてくれるのが、私にできる恩返しだと思っています。北京旅人も恩返しのひとつ。私にはトレンドを作る才能はありませんが、小さく影響を与えることはできます。

万里の長城マラソン2026のエントリーを開始しました。春の目標は50人の日本人に参加してもらうこと。かなり高いハードルであることは自覚しています。でも、親切にしてくれる中国の方の恩義に報いるためにも、しっかり力を入れて集客していくとします。

著:日本経済新聞取材班
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