
今回の万里の長城マラソンで楽しみにしていたのが、Appleのライブ翻訳です。そのためにAirPodsを購入して、iPhoneも買い替えました。口コミを見る限り使い物にならないとの声が多数でしたが、こういうものは自分で試さないと納得できないタイプ。
もしかしたら、自分なら使いこなせるのではと、少しだけ期待していました。でも、結論から言えば「使い物にならない」というのが個人的な感想です。まず使う環境が悪かったのもあります。大会受付は中国語と英語が入り混じっているので、中国語だけ聞き取れても意味がありません。
そして、聞き取れるはずの中国語も、聞き取り精度が低く、さらに耳に届くまでかなりテンポが遅れるので、「ライブ」というには少し無理があります。少なくとも、現状で会話は成立しません。もちろん、まったく使えないことはありません。
ボランティアの学生さん同士で会話しているのを聞いているとき、これまで何の話をしているのかまったくわかりませんでしたが、今回は会話のテーマそのものは理解できました。中国語だけの環境であれば、期待していたほどではありませんが、少しだけ役立ちます。
ここから精度を上げていくことになるのでしょうが、実用的になるにはあと5年くらいかかるような気がします。それなら、自分で勉強を続けたほうがよっぽどマシです。今回は半年くらい勉強をサボっていましたが、以前よりもしっかり聞き取れた気がします。
無意識に中国語で返事をしていることが何度もあって、ゆっくりとですが、中国語が自分の体の中に溶け込んでいるのを感じました。もちろん、会話になるほどではありませんが、以前よりも中国語のまま理解できる言葉が確実に増えています。

ただ、やはり勉強不足で、ライブ翻訳はしばらく使い物にならない。そうなると、中国語の勉強を継続するしかありません。どうすれば効率よく学べるのかはわかりませんが、少なくとも継続が大切。そこはランニングと同じで、やればやるだけ語学力は上がります。
いつかはライブ翻訳に追い抜かれる可能性はありますが、だからといって無駄ということはありません。人間同士のコミュニケーションだから、機械を通さないほうが信頼関係を築きやすくなります。そして、何よりもライブ翻訳がどの段階で使い物になるのかわかりません。
未来は確実にひらけているけど、少なくとも今はまだ期待値に遥か届かず。ただAIがそうであったように、このような技術はあっという間に進化していきます。今回のライブ翻訳が第一世代だとすれば、第二世代からはそこそこ使えるものになっているはずです。
それを使うかどうかはそのときになって考えればいいことです。ただ、もう実用性を考えたときに、イヤホンはどれを使ってもできるようになっていないと、なかなか広がらないような気もします。今回はレビューもあって他のイヤホンも持って行ったのですが、それを使うとライブ翻訳ができません。
それは当たり前のことなのですが、それでは困るわけです。今のようにテスト導入の段階ではAirPodsに限って使えるというのでもいいのですが、将来的にはそれでは困るなと。何よりも他社がライブ翻訳サービスを始めると、Appleのライブ翻訳は不要とされてしまいます。
ライブ翻訳がApple製品を購入する決め手になるためには、どこよりも早くその技術を完成させなくてはいけません。もっともユーザーにしてみればAppleのライブ翻訳にこだわる理由はどこにもなく、使えるものを選べばいいだけなのですが。
