
W杯でアメリカの出場停止になるはずの選手の処分が、1年執行猶予を与えられてラウンド16のベルギー戦に出場したことで、世界中のサッカーファンから抗議の声が出ています。1年の執行猶予を与えたのがアメリカ大統領からの要請だったというのがその理由です。
FIFAは政治とスポーツを切り離すことを重視しており、政府がサッカー協会に影響を与えた場合などに、何らかのペナルティを与えることもあります。たとえば、大統領が「監督を変えろ」みたいなことを発言し、その発言がサッカー協会の判断に影響を与えた場合など、かなり大きな制裁を与えます。
それなのに、開催国の大統領の言葉を受け入れてルールをねじった。これはスポーツとしてあってはならないことで、ラウンド16ではアメリカが悪者扱いされることに。結果的にはベルギーが圧勝したわけですが、ベルギーの選手の怒りを買ってしまったからだという声も聞かれます。
ただ、私にとっての違和感はFIFAがルールをねじ曲げたことではなく、仮にトランプ大統領が依頼したとして、それが漏れたということにあります。そんなトップシークレットになるようなことが漏れる。その事実に驚きしかありません。
アメリカはフェアであることを大切にする国です。もし、大統領の依頼でそのようなことが実際に起きたとすれば、トランプ氏の支持率は一気に低下します。だから、実際に依頼したとしたら、絶対にメディアには漏れないようにするはずです(実際にトランプ氏はレッドカードの見直しを求めたと後から発表しました)。
漏れてはいけないことが漏れる。それは日本でも最近になって頻繁に見られるようになっています。いわゆる「関係者の声」として週刊誌が取り上げて、炎上騒ぎになるということがずっと続いています。

最近ではフジテレビのドラマに出演した男優と女優のトラブル。詳しく知ろうとしていない私にすらその話題が届いており、なんともみっともないなと感じています。トラブルの内容ではなく、そういうことが表に出てSNSが盛り上がっていることがみっともない。
私は誰が正義かなんて興味はなく、人間が2人いればトラブルは避けられないと考えているので、ドラマ撮影でトラブルが起きることなんて、あって当然のことだと思います。だからそこに興味はありません。
ただ、それを漏らす人がいることに興味があります。なぜそんなことをするのか。もちろん、絶対に隠し通せることなど世の中に何もありません。どんな秘密も必ずバレてしまうので、そもそも隠し事をすることが愚かだと思いますが、生きていれば隠したいことのひとつや2つあるものです。
そういうものを胸に抱えて生きていくのが人間。私は古いタイプなのでそう思うのですが、世の中にはオープンにして騒ぎにすることで、何かを得ようとする人もいるわけです。SNSの発展に合わせて、そういう人が増えているようにも感じます。
騒ぎに慣れば誰かを傷つけることになる。それがわかっていても、騒ぎにせずにはいられない。もしくは傷つけることを狙って騒ぎにする。そこには品性も品格もなく、私には理解することができません。
ベストは秘密を作らないこと。でもどうしても抱えてしまう秘密はできてしまうもの。そうなったとき、秘密を墓場まで持っていける人間でありたい。間違っても承認欲求や保身のために、秘密を漏らしてしまったなんてことのないように気をつけたいところです。
