
エスコンフィールドで仕事をしていた。それゆえにエスコンフィールドに近づきたくないという思いがありますが、「行ってみたい」という人を案内するのはやぶさかではありません。
さすがに最新情報は知りませんが、それなりに詳しいですし、半年とはいえ目をつむっても歩けるくらい、何度も訪れた場所のひとつ。さすがに胸騒ぎが起こることもありません。
ただランチのために北広島駅前のコープに入った瞬間、店内の匂いに記憶がいろいろ呼び起こされそうになって、ちょっとだけ胸が苦しくなりましたが、基本的には「過去のこと」となっています。
そんなエスコンフィールドですが、客観的に見るとすごい場所だなと。米国からきた友人家族を案内したのですが、小学生になったばかりの息子さんが目を輝かせて楽しむ姿を見て、改めてそう感じました。
まず無料で解放されているというのが、よくよく考えればありえないことです。他の野球場は知りませんが、東京ドームが試合のない日に無料開放されているというのは聞いたこともありません。
ところがエスコンフィールドは、そもそもの構造がスタジアムの内外に境がない構造で、実際にはガラスで隔たれていますが、エスコンフィールドはFビレッジにしっかり溶け込んでいます。

そこで働いていたときは、そんなことを感じる余裕はなく、ただただ忙しさに忙殺されていた日々。あまりにも上手くいかないことだらけで、結局やめることにした判断は間違っていなかったとは思っています。
エスコンフィールドで働きながらRUNNING STREET 365を継続したり、万里の長城マラソンの運営をすることは現実的ではありませんでしたし、得られた経験を別の場所で活かした結果、今の自分があります。
そういう意味では成長するきっかけを与えてくれた場所でもあります。そして、観光客のひとりとして戻ってきて、その魅力をようやくわかったわけです。
ただ、すべてなかったことにするつもりもなく、これからもエスコンフィールドに関わる未来はまったくありません。そこは完全に閉ざされており、強い意志を持って単独では立ち寄らない場所のまま。
それでも縁があればこうして案内をしますし、試合を観戦することもあります。過去は過去として残るから関係性が完全になくなることはありません。
エスコンフィールド内の店舗案内に、私が撮影した写真が掲載されていました。それこそが私がそこにいた証。何よりも北海道の歴史に興味を持ったきっかけが、北広島での暮らしです。だから私にとって必要な過去でもあるわけです。ちょっと歪な想いではありますが、それもまた人生ということで。
