取材内容によっては撮影はiPhoneで十分だという意味を理解した

撮影機材としてiPhone 13 miniを購入しましたが(今月その請求がきて涙目になっている最中です)、それまでプロカメラマンが「撮影のほとんどがiPhoneで済ませている」という話を正直信じていませんでした。

でも実際に使いはじめて感じたのは、iPhoneで困るところはないということでした。むしろiPhoneのほうが使える場面も多々あり、ミラーレスカメラの出番が随分と減っています。その理由を言語化している人が少ないように感じたので、自分なりにまとめてみようかと思います。

目次

写真はLightroom、動画はカメラアプリで撮影

iPhoneで撮影したミライタワー

まずは私の撮影機材からご紹介します。

機材:iPhone 13 mini
写真撮影アプリ:Lightroom
動画撮影アプリ:標準カメラ

機材:Olympus E-M5 MarkⅡ
レンズ:M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

Lightroomで撮影している理由は3つ。ひとつめはRAWで撮影したかったから。iPhone 13しりーずはすべて標準でRAW撮影ができると思っていたのですが、どうやらProのみらしく、じゃあRAWで撮れるアプリということでLightroomを選んでいます。

もうひとつの理由はMacBook Air のLightroomと同期させるためです。iPhoneで撮影したらLightroomのクラウド経由でLightroom Classicに同期するのでいつでもMacを使って現像できるわけです。そして3つ目の理由は3:2の比率で撮れることにあります。

この環境によって、iPhone 13 miniで撮っても、Olympus E-M5 MarkⅡで撮っても、データとしては同じように扱えます。むしろOlympus E-M5 MarkⅡで撮るとデータの移動が必要になりますが、iPhoneは自動で移動されるのでiPhoneのほうが便利です。

写真の質は同等ではないけど満足できるレベル

美味しく見せるには機材よりも腕が大事……

私が1番気にかけていたのは、iPhoneで撮影した写真の仕上がりレベルです。これまでiPhone 7というおそろしく古いモデルを使っていたので、iPhoneのカメラなんて……という意識が高く、ネットの記事も提灯記事がほとんどなので信用しておらず。

実際に撮ってみると、ミラーレスカメラと比べたら70〜80点くらい。やっぱりミラーレスカメラのほうが自分の好みに撮れます。でもiPhoneで撮っても現像すればプラス10点くらいの仕上がりになり、記事として使えるレベルにはなります。

たとえばこの写真はランニング途中に撮ったものを現像していますが、細かいところをいえばいろいろ不満はありますが(スキル不足のほうが大きいことは無視してください)、紫陽花が咲いていたことは伝わります。

ほとんどの写真なんて、伝えることが大事であって、そこに感動的な美しさなど求められません。むしろ、いくら伝えたいことがあっても、カメラを持っていないければ撮影できません。iPhoneならほぼいつでも持っているなら、撮影チャンスを逃すことがありません。

さらにiPhoneは超広角レンズがあるので、ダイナミックな写真に仕上げることもできます。走っているところをiPhoneの超広角レンズで撮ると上の写真のように動きが出てきます(影の入り方が写真として失敗なのは気にしないでください)。

これをOlympus E-M5 MarkⅡで撮るには、超広角レンズを買わなくてはいけませんし、何よりもこまめにレンズ交換をすることになります。それはもうかなり煩わしい作業で、圧倒的にiPhoneのほうが便利に感じるわけです。

しかも失敗写真とはいえ、これだけの写真になれば文句なしですね。iPhoneの色づくりが好きではないのですが、RAWデータにできるからそれも問題なし。しかも暗いところはiPhoneのほうが得意。細かいところにこだわらなければiPhoneで十分なわけです。

動画もiPhoneで十分だというのが結論

先日開催された第3回 プロ・フィッツ杯の動画はすべてiPhoneで撮影しました。アプリは標準のカメラアプリです。第2回 プロ・フィッツ杯はOlympus E-M5 MarkⅡで撮影しており、どちらが好みかといえば、やはりOlympus E-M5 MarkⅡですが、iPhoneには超広角レンズがあります。

構図の選択肢がiPhoneのほうが多いんですよね。機動力もありますし。しっかりとした作品を作る場合にはOlympus E-M5 MarkⅡで撮りたいところですが、こういう速報性が求められる動画ならiPhoneのほうが適しています。

その気になればiPhoneで撮って、iPhoneで動画編集して、iPhoneでYouTubeやSNSにアップできます。たぶんProモデルを買ったら、そこまでやってしまうかもしれません。もしくはProではなくiPadを購入する可能性もあります。

いずれにしても、適材適所で必要となるシチュエーションの70%はiPhoneで十分というのが私の感覚。残り30%はこだわりの部分ですが、おそらく数年のうちに全部iPhoneでOKと言う可能性があります。いや動画編集ソフトで色調整などをし始めたら、すでにすべてiPhoneでOKになるかもしれません。

いずれにしても、実際に使ってみると「これでもいいか」という気持ちにはさせられます。そしてシーンによっては「iPhoneがいい」となるわけです。知らないうちに時代は大きく動いていたようです。

まとめ

ここまでの説明で伝わったかと思いますが、こだわるのでなければ写真も動画もiPhoneで次第点になります。むしろ暗い場所ではiPhoneのほうが美しく撮れることもあります。そう考えると、iPhoneとミラーレスカメラは補完しあう存在。

ただ、もうマラソン大会でミラーレスカメラを手にすることはなくなります。マラソン大会のレポートなら、それこそiPhoneで十分ですから。できれば望遠レンズも欲しいので次はProにすると思いますが、それでもミラーレスカメラよりも十分に軽量です。

もちろんOlympus E-M5 MarkⅡでないといけない場面もあります。自分が走らない取材ならOlympus E-M5 MarkⅡのほうがちゃんとしている感もあります。フリーランスの場合には、そのちゃんとしている感というのも意外と大事ですので。

いずれiPhoneだけで済ます時代はやってきますが、今は適材適所でOK。少なくとも最新のiPhoneはそう思えるくらいのレベルにはあります。最新モデルを追いかけ続けなくてはいけないという問題もありますが、ガジェット好きとしてはそれもありということで。

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