老後をどうやって生きるのかについて考える

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あえて書くことを避けていましたが、昨日ランニング中に車に轢かれかけ、今日は目の前でお婆ちゃんと小学生の自転車が衝突するのを見て、やっぱり書かなきゃいけないかなと。

どちらのケースも高齢者がT字路の脇道からの侵入でした。わたしの場合は、自分も悪いのですが考えごとをしながら歩道を走っていたところでした。T字路で歩道が途切れたところを走っていたら、横からものすごい勢いで車が向かってきます。

T字路ですので、こっちは大丈夫と過信していましたが、運転者はわたしが見えていなかったらしく、そのまま侵入し、間一髪のところでわたしが止まって、避けたので事故にはならず。衝突まで1cmもなかったかと思います。

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今日目撃したのは、軽い下り坂を女の子が自転車で降っているところに、横から電動アシスト自転車でもう1つの坂を上がってきたお婆ちゃんが横から衝突。

倒れたのはお婆ちゃんでしたが、ぶつかったのもお婆ちゃん。電動アシスト自転車でしたので、上り坂でも勢いがついて止まれなかったのでしょう。幸いケガはなし。

どちらもお年寄りが全面的に悪いとは言いませんが、歳をとるというのはこういうことなんだなと、改めて感じました。

先日祖父の葬儀で向かった村は、ほとんどがお年寄りです。そこでは80歳になってもまだ車の運転をしている人ばかり。安全か危険かを言えば当然危険です。じゃあ免許を取り上げるべきかというとそう簡単な話でもありません。

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さて、何を避けていたかというと、やっぱり自分が歳をとっていくということ。

わたしはずっと孤独な老後を送るんだろうな思っていました。結婚もせずに、好きなように生きているんだから、そこはなんとかなると思っても、やっぱりなんともならないもの。

結婚すればいいじゃないと言う人がいますが、結婚は相手があってできるもの。家族に見守れながらお別れのときを迎えた祖父を羨ましいとは思いましたが、いかんせん、わたしの生き方には多々問題があり。

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東に病気の子供あれば行って看病してやり
西に疲れた母あれば行ってその稲の束を負い
南に死にそうな人あれば行ってこわがらなくてもいいといい
北に喧嘩や訴訟があればつまらないからやめろといい
(宮沢賢治:雨にも負けず) 

わたしは万事この調子です。困っている人がいれば地球の裏側にだって行ってしまう。それでいて自分の器のサイズはきちんと知っているから、できることをするだけですが。

何ができるわけでもないけど、とにかく居ても立ってもいられなくなります。祖父がなくなれば、後先考えずに、すべてを止めてでもお見送りに行きたくなるわけです。

家族がいるとなかなかそうもいきません。

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わたしがいつも言っていることですが、あれもこれもは手に入れることはできません。何かを手にするということは、いつだって何かを手放したり、何かを諦めるということです。

わたしは家族に見送られるという未来ではなく、いま自由に動き回れるということを選んでいるわけです。いや、選んだというよりは、気がつけばそうなっていたという方が正確です。

人生なんて途中で何があるかわかりませんから。1年後には「子どもが生まれた」なんて言ってても……それはないか。

ただ、わたしも間違いなく老いるわけです。仙人にでもなれるなら話は別ですが、金太郎飴のようにどこをどう切り取ってもわたしは凡人です。普通に老いて、思うように自分をコントロールできなくなるわけです。

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たった1kmの道を、30分以上かけなければ移動できなくなるかもしれません。

そういうときになって、子どもがいないこと、家族がいないことを悔いるのかもしれない。ふとそんなことを思ったりしたわけです。未来のことなんてなってみなければわかりませんが。

行雲流水

考えても意味のないことを、考えてもしかたありません。きっとこれからも流れる川の水のように流されるがままに身を任せるだけです。

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縁があれば誰かと一緒に暮らすことになるでしょうし、縁がなければそれはきっと八百万の神々が「お前は一生あちこちを駆け回れ」と言っているのでしょう。

数日前に目にしたこれから自分が向かうであろう超高齢化社会の現実。

これがわたしの中で波紋となって広がっていることだけは間違いありません。老後をどうやって生きるのか。目をそらし続けてきたこととそろそろ本気で向き合うタイミングなのかもしれません。

41歳。もう若手ではありません。


弘兼流 60歳からの手ぶら人生
著者:弘兼憲史
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