北京・台北・鶴巻温泉というわたしのベース

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横浜マラソンを走るために台湾の友だちが来日しています。わたしは金沢マラソンに向かうので入れ違いになりそうだったのですが、1時間くらい話をすることができました。

彼はわたしにとって初めての台湾人の友だちです。まだわたしが台湾の魅力に触れ始めたばかりの頃、2012年の台北マラソンゴール後に、声をかけてくれました。彼のお婆さんは日本人だそうです。

それからなかなか会えなかったのですが、5年ぶりの再会です。そういう意味ではfacebookはすばらしいシステムです。本来ならそこで一期一会の関係だったのに、SNSを通じて世界中の人とつながれます。

facebookでつながったタイ人の投稿だけは何が書いてあるかまったく分かりませんが、わたしのタイムラインには中国語と日本語、そして英語での投稿が入り混じっています。

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5年間で台湾人の知り合いがたくさんできました。台湾と北京に友だちがいる。わたしが理想としている形を、なんとか実現しています。足りないのは中国語を話せる恋人くらいでしょうか。いや、日本語を話せる恋人も久しくいませんが。

こうやって国境を越えて付き合える関係。いい時代だとは思いますが、それもこれも国があるから国境を越えていけると思うと、どこか不思議な感じがします。

国境なんてなければいいけど、国境があるからお互いを尊重しあっていい関係を築けます。台湾人の友だちもわたしが日本人だから声をかけてくれたわけで、違う国の人だから特に親切にしたくなります。

本当はそういう意識すらなくなるのが理想ですが、きっとわたしが生きているうちにその段階までたどり着けることはないでしょう。

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マラソンをしてて良かったなと思うのは、こうやって海外に簡単に出かけられ、現地の人たちと知り合えることです。走っていなかったら、台湾にも中国にもこんなに行ってなかったでしょう。

そもそもフリーの働き方もせずに、機械設計者として毎日ひたすら図面を書いていたのでしょう。

図面を描くのは嫌いではありません。むしろ天職だったと思います。自画自賛するべきではありませんが、わたしはそこそこの設計者でした。でも、その未来に希望がありませんでした。

いま読んでいるエッセイで伊集院静さんが「人間は本来みんな旅人だ」というニュアンスのことを書いています。アフリカ大陸に出現し、遠くユーラシア大陸の端まで旅をしたわけです。

旅することはわたしたちのDNAに刷り込まれた本能です。

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自由に旅することができる環境に身を置きたかった。初めて日本を離れてブラジルの地に降り立ったとき、わたしの中にそのDNAが目覚めたのでしょう。

永遠に旅人でいたい。世界中の景色を見たいし、世界中の人に会いたい。

ただここ最近で行っているのは隣の国だけですが。ときどきもうそろそろヨーロッパを見るタイミングかなと感じることがあります。これまで一度もヨーロッパに行きたいと思ったことがなかったのに。

台湾と中国だけでこんなにもワクワクできるのに、世界中に友だちができたらどんなに楽しいのでしょう。

それでもきっとわたしのベースは、北京と台北そして鶴巻温泉にあるのでしょう。その3つがしっかりしてきたから、外の世界にも気持ちが向き始めているのだと思います。

もうしばらく、3つのベースを整えたら、それをベースにして世界に飛び出す。そんなプランを考えています。


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著者:ヤマザキ マリ
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