オリンピックで日本人選手が活躍するのは嬉しくもあり悔しくもあり

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オリンピックを見ながらでは仕事にならないため、できるだけ仕事は仕事と集中したいとこですが、やっぱり注目の選手が出てくると見てしまいます。

やっぱりスポーツを観るのが好きなんだなと気付かされます。日本人選手だけでなく、世界のトッププレイヤーが集っていますので、何をしてもハイレベルです。

彼らには緊張という気持ちがあるのかないのか。大舞台になればなるほど結果を出したり、観客を魅了したりと、自分の住んでいる世界とは違う景色が見えているのではという気がします。

自分を卑下するつもりはありませんが、オリンピックに出るというのは、わたしにとっては完全に別世界の話でした。サッカー選手になれると信じていたころにはW杯という夢は見ましたが、それこそ夢であり目標ではありませんでした。

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サッカーボールを追いかけていた頃は、根拠のない自信はありましたが、自分の力を判断するくらいの冷静さは常に持っていたつもりです。そしていざというときに結果を出せない自分。

スキージャンプのスタート台に座っている選手を見ていると、その肝のすわり方に驚かされます。ノーマルヒルの1回目、ほとんどの選手がプレッシャーに負けずにいいジャンプをしています。

風の影響などで思ったよりも距離が出なかった選手もいましたが、勝負は時の運です。2本目に行けなかった選手も風次第では上位に食い込めたかもしれません。ですので結果はともかく、必要以上にオリンピックという舞台に飲み込まれていないということが素直に驚きです。

ただ、あんな真夜中にしなくてもいいのになとは思います。フィギュアスケートは普通ではありえない午前中に始まります。アメリカが放映権を持っているからという理由だそうですが、オリンピックは誰のものなんでしょう?

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世界のトッププレイヤーが集まって、誰が一番優れているのかを競う大会。それを世界中の人が期待しているのに、テレビ放送の都合で選手に都合の悪い時間に滑るわけです。

世界最高の演技を見るために時間をずらしたら、思ったよりもクオリティが上がらない。いったいこれは何をしているのでしょう?アメリカ人も、そんなクオリティが下がったオリンピックを見たいわけではないはずです。

それとは別に、明らかにそのトップレベルに加われない人たちもいます。オリンピックは参加することに意義があると言われますが、ここまでメダル第一主義になってしまったら、その他大勢はどのようなモチベーションで競技に挑むのでしょう。

まだ冬のオリンピックは、根本的に選手を出さない国、出せない国がありますので、それほど格差はひどくありませんが、夏のオリンピックはトップと下位で大きな差があります。

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このベースにあるのが国という考え方です。もし1つの競技で世界ランク1位から10位が全員日本人だったとしても、オリンピックに出られるのは3〜4人くらいですよね。まさか全員出られるわけはありません。

そうなると、これはもう世界一を競う大会ではありません。

もっとも中国人ばかりの卓球(すでに元中国人だらけですが)や、ケニア人だらけのマラソンになっても面白みはありません。いや、面白いと思えないことがすでにおかしいのかもしれません。

オリンピックを観るときはいつも日本人を追いかけたくなりますが、もし日本人がメダルを取っても、それはその人がすごいだけで、わたしにはまったく関係のないことです。

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同じ日本人として誇らしい?

口が裂けてもそんなことは言えません。同じ日本人として、同じような華やかな場に立てていないことを悔しいと思うことはあっても、それを誇りに思うことはわたしにはできません。

日本人が金メダルを取った瞬間は「やった!」とは思うものの、表彰式くらいには、嫉妬だったり悔しさだったり、ちょっと複雑な気持ちになります。あの人たちに較べて、わたしは何をしているのだろうと。

自分は本当にここまで努力をしてきたのか。サッカーやマラソンとちゃんと向き合ってきたのか。そう思うと逃げ出したくなるくらい胸が締め付けられます。

それでも観てしまうし、日本人選手を追ってしまうのがオリンピック。気が気じゃないので早く終わってほしいという思いと、この素晴らしい祭典が終わらないで欲しいという相反する思いを持って、明日からもちょっとずついいところだけ観てしますんでしょうね。


オリンピック秘史: 120年の覇権と利権
著者:ジュールズ ボイコフ
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