東京で心を消耗して大切なものを失う前に

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美味しい羊肉を食べられるということで、火曜日の夜に仕事を終えてから都内に向かいました。そこでわたしを待ち受けていたのが夜の帰宅ラッシュ。

19時前の山手線、新宿から池袋方面に向かう電車。混雑具合もさることながら、車内の殺伐とした雰囲気に耐えきれなくて心が折れるかと思いました。

新宿の次、新大久保で降りようとする人。なぜか下車のタイミングが遅れて「降ります!」と声を出すものの、誰も協力しようとしないどころか、舌打ちまでして「おせぇんだよ」と言い出す人たち。

東京の人たちは毎日こんな電車に乗っているのだと思うと、なんて精神的にタフなんだろうとただただ驚くばかりです。わたしは電車通勤も通学もほとんどしたことがありませんし、満員電車はできるだけ避けるようにして生きてきました。

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これからも満員電車に乗るような働き方はしないと思いますが、今回の激混みの電車に乗って「しない」ではなく「できない」ということに気づきました。わたしのメンタルが弱い人間は3日も通勤できそうにもありません。

同じようなタイミングで、相撲取りが付き人に暴力をふるったというニュースを見ました。それに対して涙の謝罪会見をしたそうですが、何のことやら分かりません。殴る蹴るをした人が泣くってどういう状態なのでしょう?

泣きたいのは殴られたほうだと思うのですが。

何を言いたいのかというと、なんでみんなそんなにイライラして生きているんだろうということです。おおらかな人もいるとは思いますが、すぐに怒り出す人はどこにでもいて、暴力はいつだってわたしたちの直ぐ側で出番を待っています。

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思い通りにならないことを暴力でなんとかしようというのは、とてもみっともないこと。そういうのは10代で卒業するのが男だと思うのですが、大人になりきれない男が増えてきたのか、それともみっともないということを言える人がいなくなってきたのか。

わたしも20代前半くらいには尖っていた時代もあります。相手を言い負かして喜んでいるような幼稚さ。でもその先には何にもないことに気づいたのも20代です。

世の中は思い通りにならないことだらけで、そんなことにいちいち怒ってたら本当に大切なものを見失ってしまいます。そういうことが分かりだしてからは、怒りの感情を表に出すことはほとんどなくなりました。

じゃあ嫌なことがあったらどうするのか。そういうときは笑えばいいんです。嘘でも笑顔を作れば、怒りなんてどこかに消えてしまいます。

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30代、40代になった男が怒りをぶつけていいのは仲間や大切な人を守るときだけです。それ以外で自分に怒りをぶつけるのは構いませんが、他の人に当たり散らすのは、ただただかっこ悪いことです。

女の人のことは知りません。ヒステリックな女性をかわいそうだなとは思いますが、それがコントロールできるものなのか、そうでないのか、男のわたしには分かりません。

耐えることが出来ない男はいつの間にか孤立しますし、耐える方法を知らない男はどんな世界でも成功することはありません。疎まれて足を引っ張られて消えていくだけです。

人生は限られた時間しかありません。1日だってすべての人に等しく24時間しかありません。その24時間を笑って過ごすのか、それとも思い通りにならないことに苛ついて過ごすのか。

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怒ることをやめるだけで、毎日はもっと楽しくなります。でも、毎日あんな殺伐とした電車に乗りながら、おおらかに生きるのは、それはそれで無理なことだとも思います。

だからわたしに言えることは、あの空気に耐えられないなら、いつまでも東京にいる必要はないということくらいです。東京には何でもあって便利で刺激的ですが、人によっては心をどんどん消耗する場所でもあります。

消耗した人が東京で無理に踏ん張る必要はないと思います。

都会から1時間離れたくらいの場所ならいくらでも仕事はあります。もっと余裕のある生き方もできるはずです。余裕があれば思い通りにならないことがあったくらいで、人を殴ったり蹴ったり傷つけずに済みます。

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相撲取りは勝手に引っ越しできませんが、一般人は自分の居心地のいい場所で生きる権利があります。

自分のイライラで大切な人を傷つけたり、失ったりする前にそこから離れる勇気も必要です。大きなお世話だというのは分かっていますが、そういう考え方もあるのだと知っておいてもらえれば。


働き方が自分の生き方を決める
著者:加藤 諦三
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