本気で東京進出を考えて、都内を走りながら不動産屋さんの前で物件探しをしていましたが、当然家賃が高いわけです。6万円台で見つけたと思ったら風呂なし。
最低でも7万円からというのが相場で、その金額を見ただけで萎えてしまいます。
もし東京で暮らすのであれば、その期間だけでも機械設計の仕事に戻る必要があります。もちろん派遣でいいんですが、でもそれだったら、ライターの仕事を1年間365日休みなく続けるほうがいいような気もします。
8万円の賃貸物件に暮らすなら月収は24万円必要です。1日8千円の稼ぎですから無理ではありませんが、取材をほとんど断らなくてはいけなくなります。最も都内に住めば移動時間を大幅に減らすことができます。
期間限定ですからシェアハウスというのも考えられますが、さすがに42歳でシェアハウスというのはどうかと思います。人生経験という意味ならなくもないのですが、そういうのは若いうちに済ませておくもの。
もっといい方法はないものかと模索中です。例えばシャワーだけなら、都内のランニングステーションの月会員が2000円くらいで入れます。
次に仕事場ですが、コワーキングスペースというものがあります。これに月額2万円くらい。ちょっと真面目に東京で暮らす新しい形が見えてきそうです。
あとはどうやって寝るかだけです。
24時間利用可能なコワーキングスペースで個室プラン…それは人としてあかん気がします。もっとも床さえあればどこでも寝ることができるわけですが。
こうなってくると風呂なしの激安部屋でも問題はないわけです。でもそれだったら、コワーキングスペースなんていらないわけです。だいたいそんなのは面白くもなんともないわけです。
あたり前のことをするなら鶴巻温泉で暮せばいいわけで、みんながバカバカしいと思うようなことをしてこその、ハダシストなわけです。守りに入るくらいなら、大人しく会社員をしておけばよかったんです。
寝床については、これから時間をかけて考えるとしましょう。
問題はやはり持ち物ですよね。東京で根無し草のように暮らすには、あれもこれも手放さなくてはいけません。まぁ鶴巻温泉のアパートを借りっぱなしにするという方法もありますが。
ただ、普段の生活に必要なものはかなり絞らなくてはいけなくなります。ミニマリストなんてなりたいとは思いませんが、それに準ずるくらいの荷物の量にしないといけません。
でも、ちょっとワクワクしてきます。
少し前に観た映画『ホームレス ニューヨークと寝た男』を思い出しました。これはドキュメンタリーであり、実際にホームレスをしながら俳優やカメラマンという仕事に就いていたマーク・レイという男のお話です。
彼はすべての荷物をジムのロッカーに預けています。このアイデアは悪くありません。24時間使えて個人ロッカーもあると理想です。24時間使えるランステはありませんので、それならジムでも構いません。
マンハッタンの屋上のように東京のビルの屋上で眠れるのか。やはりそこは難問ですが、できないと最初から決めつけるのはナンセンスです。東京にだって快適に眠れる方法があるはずです。
それはともかく荷物の話です。こうなってくると本気で物を減らさなくてはいけません。ジムのロッカーに入るくらいの荷物で生活するわけですから。もちろん、コワーキングスペースのロッカーでも構いません。
わたしはあれもこれも持っていますが、人生に必要なものはそう多くないことも知っています。旅ランをしていれば、持っていなければいけないものなんて、本当に限られるのだということが分かります。
生活を便利にするあれもこれも、ただ消費を高めるだけにあります。もっとも誰かが消費しないと経済が回らないので、社会からドロップアウトしていない人たちには頑張って消費してもらわなくてはいけませんが。
東京でミニマムに暮らすなら、わたしは何を持ち、何を手放すべきなのか。
リアルにこの先のことと向き合ったとき、これまで以上に真剣に考えなければいけないという危機感が芽生えました。ここからは妄想ではいけません。本気の取捨選択が求められます。
それをしなければ前に進むことができませんから。現状維持でも生きていくことはできます。でもそれは、生きているだけで自分らしさはそこにはありません。変化し続けるからこそのわたしらしさです。
『ハダシスト 東京と寝た男』映画化できるかな?
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