2日前に南横ウルトラマラソンを一緒に走ったメンバーの家に招いてもらい、美味しい料理とお酒をいただきました。平日にほとんど飲まなくなったのに、週末ごとに胃をいじめている気がします。
話題の中心はもちろん台湾の話です。台湾で過ごした時間は短かったのですが、ギュッと凝縮された時間でした。一緒に走った2人は優勝していますので、なおさらです。
そういうわたしも入賞しているのですが、表彰されるのに慣れていないのもありますし、個人的には自分の成績はどうでもいいと思うタイプなので、そんなには喜んでいません。
全力を尽くすことは好きですが、そこでどんな順位になるかなんて相手があってのことです。ただ、台湾の人たちに喜んでもらえるなら少しでも上を目指そうかなとは思います。
日本からやってきたランナーが台湾を全力で駆け抜ける。それだけで喜んでくれるわけです。
マラソンを始めたとき、まさか自分がそういう立場になるなんて考えてもいませんでした。今でもランナーとしてはそれほど優れているわけではありません。絶望的に遅いわけではありませんが、すごいと言われるほどでもありません。
でも、走ったことを言葉にする力はあります。自分で走ること感じることで、自分だけの言葉で表現することができます。
文章を書けるランナーはいくらでもいます。わたしよりも面白い文章を書けるランナーだって星の数ほどいます。でも、書き続けられる人というのは意外と少数派です。
ブログを10年以上続けているランナーなんて、どれくらいいるのでしょう?
別にわたしが優れていると言うつもりはありません。ただ、わたしには物書きであるというキラーカードがあるのは事実で、これがあるから普通では知り合うことのない人たちと繋がれました。
何かひとつ武器を持てというのは、どの世界でも同じように言われていることです。武器を持ってその武器をしっかり磨いていれば、可能性が広がっていきます。
自分の強みはどこにあるのか。自分は周りに何を求められているのか。
わたしは華のあるタイプの人間ではありません。オーラとかもまったくありません。人間的な魅力もさほどありません。だから表に出るべき人間ではないことは理解しています。
中学生のころ「吉本に入る」なんて言っていましたが、わたしが芸人になってもきっと上手くいかなかったでしょう。その道を選んでいたら、たぶんどこかで裏方の仕事に切り替えていたかと思います。
目立たない裏方の仕事は好きです。誰からも褒められなくても、表に出ている人が輝けるように全力でサポートする。
物書きの仕事もそれに似ています。わたしが取材して記事を書くとき、主役はあくまでも取材相手です。わたしは目の前で起きたことを分かりやすい言葉に変換するだけのこと。
だから、わたしの文章がすごいのではなく、本当にすごいのは目の前で何か行動を起こした人たちというわけです。
頑張っている人たちを文章という形でサポートできるというのは、本当に嬉しいことです。わたしにしかできないことではありませんが、わたしだからできることでもあります。
わたしの文章を読んで台湾や中国に行きたくなる人が増えると嬉しく思いますし、海外マラソン大会に出るきっかけになってくれると嬉しいのですが、そこまで多くは望みません。
わたしは自分にできることとして、これからも文章を書き続けていくだけのことです。
著者:吉見夏実
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