ウーバーイーツで2回目の配達をしてきました。午前中が雨だったのでランチタイムを外しましたが、こんな感じで働きたくないときには働かないという選択肢があるのもウーバーイーツのいいところです。働かないとお金にはなりませんが。
本当は2回目の記事はもっと先に書くつもりでしたが、今回感じたことは慣れてしまうとあたり前に感じることになると思ったので、記憶の鮮度が高いうちに書き残しておこうかと思います。それが格差社会についてなのですが、あまり重たい話にならないように気をつけながら書いていきます。
ウーバーイーツの配達をすると様々な人に出会える
ウーバーイーツはそもそも富裕層のためのサービスです。1品1,000円するものでも、本当に自分が欲しい物なら1,500円でも出して購入する。そういう人たちが、自分で買物をしに行く手間を省くために使っているサービスです。ホテルにある冷蔵庫の品を、値段も見ずに使えるような人たち。
でも、それではとても事業として成立しないので、もっと普通の人たちでも利用できるようになっています。牛丼やハンバーガーなどを、数百円の配達料を払って買ってきてもらう。どうしても家から出たくない人が、たまに使うにはいいですよね。
会社員や個人事業主で夜遅くまで働く場合には、ウーバーイーツに夕食を運んでもらえば、働く時間をカットする必要もなくなります。
そういうサービスなので、様々な人と出会うことになります。わたしは仕事の90%以上が自宅で誰とも向き合わずにやっているので、ほんの数秒の接点であっても、他人とコミュニケーションすることを面白いなと感じています。
もしかして芸能関係の人なのかなと思うような人の部屋まで運ぶこともありますし、東京にこんなアパートがあるんだと、びっくりするような古いアパートまで運ぶこともあります。東京の見え方が変わってくるのも面白いところです。
圧倒的な格差が世の中にはあるという事実
ウーバーイーツの配達で赤坂や六本木、広尾あたりで仕事をすると、高確率でタワーマンションや超高級マンションに届けることになります(すごく作業効率が落ちます)。世の中にそういうマンションがあることは知っていましたが、もちろん足を踏み入れたことはありません。
基本的にはそういうマンションへの配達は、業者用の入口を使います。そして管理室で配達の記録を残さなくてはいけません。これだけでもすごいなと思うのですが、配達用のエレベーターがあり、まるで迷路のようなフロアの裏側を使って荷物を届けます。
そして、居住エリアに入ると床がふかふかで、まるで高級ホテルのような廊下になっています。それだけで、ここで暮らしている人たちとは住む世界が違うんだということを思い知らされます。きっと年収が数千万円あるのでしょう。
そういう富裕層の人数はかなり限られているのだと思っていましたが、実際に配達をしてみると思った以上にたくさんいることを知ります。夢があるといえば夢があるのですが、そこで暮らす人たちの背景を知らないので、ただただ驚愕するだけですが。
一方でわたしのように、1回500円程度でお弁当などを運んでいる人間もいます。この格差は正直エグいものがあります。最下層が最上層と接するビジネス。それはもう奴隷のようなものなのですが、面白いことにタワーマンションで暮らす人たちほど対応が丁寧で「運んでよかった」という気持ちにさせてくれます。
ただ、そこには確実に格差があります。おそらく一生かかっても埋められないくらいの大きな格差が。
格差を受け入れることで見えてくるもの
格差があるということに関して、わたしはネガティブに考えることはひとつもありません。昔から「他人は他人」と言われて育ってきましたし、貧しいからこそウーバーイーツのような経験ができます。物質的な豊かさから遠くにいる人ほど、心が豊かになるハードルが下がりますし。
ただここまで格差があるとなると、自分の考え方を少し変えなくてはいけないかなとは思いはじめました。わたしはお金がないことが前提ですから、情報発信をするにしても、安くていいものを伝えようとしがちです。でも、お金を持っている人がそれなりにいるなら、高くていいものを伝えてもいいわけです。
もちろん日本人の多くが庶民なわけで、RUNNING STREET 365で30万円もするようなランニングアイテムをご紹介しても意味がありません。でも、万里の長城マラソンで、2泊3日なのに20万円以上するツアーを紹介するのはありです。
実際に今年の万里の長城マラソンは、すでに9名がツアーからエントリーをしています。正直どんな人がこんなツアーを使うのだろうと思っていましたが、お金を持っている人はそれなりにいると知った今なら、不思議に感じることはまったくありません。
ウーバーイーツを始めたことで、気付かされた富裕層の存在。あとは、それをどうランニングやライティングにフィードバックしていくかですが、マーケティングなど難しいことは不得意なので、自然体でいくとします。きっとここでの気付きや経験が自然と文体に現れるはずですから。
格差があるから人生はおもしろい
世の中には格差があることを「よくないこと」とする人たちがいます。その気持ちはわからなくもないのですが、みんなが同じだったら人生の面白みが半減します。ものすごいお金持ちがいて、家賃2万円のアパートで暮らす人がいて、同じ経験をしても違うように感じる。
それってとても面白くないですか?
お金があるかないかなんて、ひとつの個性でしかありません。もちろんないと困りますが、ないからこそ「どうしよう?」と考えます。そして行動をするから新しい経験ができます。反対にお金が困らない人は、ウーバーイーツのようなサービスを積極的に使うという経験ができます。
現代の日本では、すでに富裕層と貧困層が明確になっていて、ただそれらが独立しているわけではなく、しっかりと関わり合っている。これは自宅でキーボードを叩いていたのでは知らなかったことです。やっぱりある程度は社会と関わらなくてはいけませんね。
ウーバーイーツでの経験は、間違いなく1年後2年後に活きてきます。ただの荷物運びで終わらせないこと。ただの金稼ぎの方法のひとつだと思わないこと。これは貴重な人生経験の場。しっかりと格差と向き合って、多くのことを学ぶとします。