私は単館で上映されるような映画が好きで、ハリウッド映画のように制作費がふんだんにあるような映画はあまり好んでは観ません。「唐人街探偵 東京MISSION」も中国映画で中国語の勉強になるからという理由がなければ、きっと観ていなかったでしょう。消費するだけに時間を使うのは苦手なので。
「唐人街探偵 東京MISSION」は唐人街探偵シリーズの3作目。1作目も2作目も観ていません。3作目からで楽しめるのかというと、きっと面白さは半分以下何だと思います。主人公であるチン・フォンとタン・レンの背景や関係性を理解しているかどうかで笑いどころが変わってくるので。
3作目だけでも面白いのは間違いなく、ただ45歳のおっさんの瞬発力だと状況を理解するの時間が追いつきません。それも中国語を聞きたいから字幕で観たから、文字を追いつつも画面も見て、早い展開についていかなくてはいけない。「閃光のハサウェイ」でも感じましたが、この手のスピード感のある映画はもう無理なのかもしれません。
まだ上映中の映画館もあるので映画の内容については触れませんが、簡単なあらすじを。日本人探偵の野田昊から協力依頼を受けたチン・フォンとタン・レンが東京に来て密室殺人の謎を解くというストーリー。でも単純な謎解きではなくて、シリーズを通しての軸となるストーリーも絡んできて話がかなり複雑に展開されていきます。
「唐人街探偵 東京MISSION」を観終えた感想は「お金かけてるなぁ」というもの。この映画の予算で「のさりの島」を何本撮れるのでしょう。別に嫌味で言っているのではなく、いま中国がいかにお金があるのかが映画から伝わってきます。かなりの数のスポンサーもついていて、きっとハリウッド並の予算をかけて撮影しているのだと思います。
そしてシンプルに面白い。深みのない面白さですが、エンターテインメントを考えたときには、きっとこういう映画のほうが流行るのでしょう。人の心の深いところに触れてくるような映画は、一部のマニアックな映画好きにしか受けません。単純明快で正義が勝つ。複雑に見せかけて実にシンプル。
大衆的という表現をすると誤解されそうですが、きっと誰でも楽しむことができます。「サマーフィルムにのって」みたいな映画だと、青春時代に何かに本気で向き合った経験がないと、深いところで楽しむことができません。でも「唐人街探偵 東京MISSION」はその必要はありません。どんな人生経験を経ても楽しめるエンターテインメント。
ディズニーランドが誰にとっても楽しい場所なのと同じです。スピード感があって笑える要素もあって、わかりやすいお涙頂戴も含まれている。そこにミステリー要素まで加わって予算は際限なくある。そんなの面白くなるに決まっているじゃないですか。正直なところ続編が気になって仕方ないです。
ただ得たものがあるかと言うと、それは1ミリもありません。心が揺れ動くようなこともなく、「唐人街探偵 東京MISSION」を観た帰り道に、何か深いことを考えたわけでもありません。ただ時間を消費しただけ。それが悪いことだとは思いませんが、私のようにいつも時間に追われているタイプにとってはちょっともったいない時間の使い方。
1つだけわかったことがあります。それは私の中国語力も英語力もひどいものだということ。「唐人街探偵 東京MISSION」がDVDになったら購入して語学勉強用に何度も観たほうがいいかもしれません。これまで観たどの中国映画よりも言葉が分かりません。それは日本語と英語と中国語が不用意に飛んでくるからで、頭の中で翻訳をしようとすると間に合いません。
もっと中国語や英語で理解する習慣が必要です。そのためには、もっと中国語や英語に触れること。邦画ばかり観ていますが、意識して英語や中国語の映画を観るとします。それこそアマゾンプライムビデオでもいいですし、借金を完済して生活に余裕が出たらNetflixに加入しようかと思います。
言葉がわからないことをわかったことが唯一の収穫。あとは唐人街探偵の1作目と2作目も観たいのですが、日本の動画配信サービスではやっていないとのこと。中国の動画配信サービス「YOUKU(优酷)」にはどちらもありますが、VIP会員になっている必要があります。年間で4,500円くらいとのこと。それで中国映画が見れるなら悪くなさそうでう。
こうやってなんでも勉強にしたり、何かを得ようとするのが自分の長所でもあり短所でもあります。こうやって45年も生きてきたらもう変わることもないでしょう。というわけで来年になったらYOUKU(优酷)とNetflixに加入するとしましょう。
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