大学時代にやっておくべきこと【そんなものなどない】

アディダスのイベント取材で大学生と原宿を走ってきたのですが、「大学時代にやっておくべきことってありますか?」と聞かれて、まともに答えられませんでした。学生時代なんてサッカーとバイトと勉強しかしてないし、年齢差を考えると何を言っても説教くさくな理想だったのでお茶を濁す感じで。

今どきの若者は真面目なのか、その子が真面目なのかはわかりませんが、少なくとも20年以上も前に学生だった人間がアドバイスできるようなことは何もありません。好きなように生きてただけだし、それは20年以上経過した今も変わらず。未来なんて考えもしないし、いつも目先のことだけをやってきました。

それが良いことなのか悪いことなのかはわかりません。ただ、今の自分には満足していますし、これ以上になりたいとも思いません。有名になったり、世の中を変えたりとか、そういうことに時間をかけるくらいなら、どこかの島を走っていたい。知らない誰かのために身を粉にして働くつもりもなく。

別にそのような志の高い人を否定してるわけでなく、むしろそういう人がいるから私は自由を謳歌できています。世の中のすべての人が私のようにふわふわと生きていたら、日本は大変なことになります。そして仮にそういう人が中心の世の中になったら、私はがむしゃらに働くでしょう。

「みんなと同じ」を受け入れられないのは、子どもの頃に「他人は他人」と言って育てられたから。いや、それは言いがかりですが、自分で考えるようには躾けられました。みんながやっているから、みんなが持っているからは禁句。少なくともそれで動いてくれる親ではありませんでした。

反対に自分の意思でやりたいと言ったことを止められたことは、大学進学をしたくないと伝えたときだけ。野球もサッカーもやらせてもらいましたし、結果的に家族ごと引っ越しましたが関東の大学に進学したいという希望も叶えてくれました。当時は関西から関東に行くなんて考えられなかった時代です。

学生時代の夏休みを使ってブラジルに行くと言ったときも、ひと言も反対されることかもなく(応援もされませんでしたが)、少なくとも自分の進むべき道は自分で決めてよく、そうなると誰かに「何をしておいたらいいですか?」なんて聞くこともありません。ずっとやりたいことで溢れているわけですから。

小学生1年生のときに少年野球を始めてから今まで40年間、「退屈」という言葉をあまり使ったことがありません。記憶を消していくタイプなので記憶に残ってないだけかもしれませんが、少なくとも大学時代からやることがない日なんて1日もなく、常に何かを抱えていました。

そういう意味では、学生時代にしてなかったのは「遊ぶ」ということくらいです。じゃあ遊んでいたらよかったかというと、そうでもなく、遊んでいなかったから、今も相変わらず楽しいことを追求し続けていられます。過去を否定したって何も変わりませんし、やはり私はいましか見ないタイプ。

人にはそれぞれ個性があって、今はどんな個性でも大抵許されるというか、無理矢理矯正されることもない時代。でも、まじめに生きることも求められていて、世の中を良くするために何かに取り組むことを求められたり、清く正しくエネルギッシュに活動することが求められる時代でもあります。

選択肢が多いのに、どの道を進んでも同じところに行き着く。好きなことをしているように見えて、どことなく窮屈そうに感じる。でも、きっと私たちの学生時代も大人から見たら似たようなものだったのでしょう。私は道なき道を進んでしまったから、みんなと違うところに立っているだけ。

でも、他の人に「道を外れろ」なんて言えるわけもありません。誰かの人生に責任を持つなんてまっぴらごめん。なので昨日はできるだけ多くを語らないように大人しく。どこにでもいるさえないフリーランスのライターを演じておきました。ヒーローは自ら手を挙げたりしないもの。いや、健全なる一般庶民ですが。

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