不正を正すことが自分を孤立させる可能性もある【不正ランナーについて思うこと】

北海道マラソンで有名な不正ランナーの方が、堂々と不正してサブ3を達成したというのがTwitterで話題になっていました。個人的な見解というか、感想を述べるとするなら「どうでもいい」が正直なところ。それは不正ランナーそのものに対しても、それをとやかく言う人も。

不正は良くないとか、そんな前置きをするつもりすらありません。それを罰するかどうかは運営者が決めることであり、私は運営者でもなければ、それによって順位が変わった当事者でもありません。よく知らない他人のことに首を突っ込むほど暇ではないので。

まあこうやってブログのネタにしてるわけで、物書きとしては普通では考えられないことを実行してくれる人は、ある意味ありがたい存在とも言えます。いつもこのブログで言っていることですが、私の基本的な考えは「人間は自殺以外何をしてもいい」ですから。

なぜ不正をするのか。それは本人にしかわかりませんし、もしインタビューできる機会をもらえたところで、本音で話をしてくれるわけでもないでしょう。そんな常識が通じる人が、堂々と不正を働くとも思えませんので。そう、常識が通じないわけです。そうなると興味を示したところでかわされるだけ。

個人的に面白いなと思ったのは、Twitterでランナーが不正ランナーの情報をどんどんとアップしていたということ。トレンド入りしていたので、かなり大きな話題になったはずです。いったい何がみんなを動かしたのか。正義感?それとも黙っていられなかった?

不正ランナーを叩いている人たちは、常識人なわけです。それも不正が嫌いで、真っ直ぐに生きている人たち。きっと私のように、車の来てない赤信号でも渡らずに待つような。もっとも私の場合は、どこで見られているかわからないので、信頼を失わないために信号を守っているだけですが。

それはともかく、マラソンに限らず人は誰かの不正を嫌います。これは本能に近い行為なのかもしれません。人間は集団で活動する生き物なので、裏切りや不正というのは集団や自分自身に不利益を及ぼす可能性があり、それを排除しようとする本能(あくまでも私の推測です)。

きっと仲間思いの人や、組織をまとめる立場の人、家族を守ろうとする人ほど、不正を嫌う傾向にあるのでしょう。反対に私のように、どこにも所属せず、自由にフラフラしているタイプは他人の不正などどうでもいいわけです。むしろ、それを追求する時間を自分のために使いたい。

どちらが正しいというわけではなく、同じ出来事でも人によって感じることが違うということ。これをわかっていないと、不正を正すつもりが、いつの間にか人が離れていくことになりかねません。正義を示すことは必ずしも、すべての人が求めていることではないのですから。

そしてもうひとつ気をつけないといけないのが、正義を振りかざす自分に酔ってしまわないことです。多くの人が不正を本能的に嫌っているので、SNSなどで「不正は許さん!」と声を上げると、たくさんの賛同を得られます。なんなら「よく言ってくれた」と褒めてくれる人も出てきます。

これに快感を覚えると、あちこちで「不正は許さん!」と言うようになります。ちょっとした依存症みたいなものですね。そうなると周りの人たちは、徐々に「この人はめんどくさい」となります。もしくは「自分も叩かれるかも」と不安になって距離を取るようになる。

いいことをしてきたはずなのに、いつのまにか孤立する。今度はそれに憤りを感じる。それはなかなか面倒な生き方ではないでしょうか。いや、それでも正義を貫いたらいいと思うんですけど、私にはできないなというお話です。赤の他人のことを考えるために、貴重な時間を使うほどお人好しではありませんから。

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