人間は誰しも得意不得意があって、それぞれが補い合って生きています。会社組織なんかはその典型で、どの会社も個性が偏らないように新入社員に内定を出しているはず(人事をしたわけではないので推測ですが)。スポーツも同じですね。エースで4番になれる人ばかりのチームはありません。
芸人さんだと、ネタを作る人とネタを受け取る人みたいな表現が話題になりましたが、コンビでも2人ともネタを作れるわけではなく、面白いネタを考えられる人とそれを面白く表現できる人にわけで分かれます。ネタを作れる人は、0を1にできる人として私にとっては憧れではあります。
私もいろいろなチャレンジをしていますが、0を1にするということはできません。すでに世の中にあるものを、あたかも自分が思いついたかのように見せることはできても、所詮は1を100にしているだけ。何もないところで、何かを生み出しているわけではありません。
私にとって1を100にする作業は、ただ積み重ねるだけだと思っています。「やればいいだけ」と表現することもありますが、たとえば速く走れるようになるには、決めたトレーニングをやればいいだけですし、サイトに人を集めるのも、ただ有益な記事を上げ続ければいいだけです。
私にとってそれは特別なことではなく、当たり前のことなので自己採点としては、プラスでもマイナスでもありません。やればいいことをやるだけですから、評価に値しないし、褒められても戸惑うだけ。ただ、やればいいことをやることが誰にでも簡単というわけではないことも知っています。
やるべきことをきちんとやる。コツコツ積み重ねるというのは、人によってはとてもハードルが高いこと。だから他人がそういうことと向き合ってるのを見ると心が動かされますし、応援したくもなります。でも自分にとっては特別ではないので、褒められても心から喜ぶことはできません。
自分に対しては0を1にしてこそ、よくやったと思えますが、それが不得意だから、いつまで経っても自己評価が低いまま。どうやったら0を1にできるのか。いつも悩んでいますが、ここまで常識人として生きてきた人間がいまさら、突拍子もないことを思いつくこともないのかなと。
クリエイティブな自分でありたいと願うものの、クリエイティブのかけらも持ち合わせていない。これは卑下ではなく、冷静に現実を見て感じていること。常識人だから、斜めの角度から物事を捉えることができない。ただ、本当に常識人かと聞かれたら、言葉を濁すことになりますが。
人が思いつかないことを形にできる人の頭に中では「1+1=2」とはならないのですが、私は「2」以外の答えが思いつきません。それは良いとか悪いとかいう話ではなく、私がそういう人間だということ。機械設計者だったので理論的に物事を見てしまいます。正解以外は意味がないという世界で働いてきたから。
無い物ねだりなのかもしれませんが、どこかでクリエイターでありたいなと思っている自分がいます。0を1にできるわけでもないのに。ここをきちんと割り切れるようになると、私でも会社員として働くこともできたのでしょうけど、どこかで自分の才能を過剰に信用してしまう。
クリエイター脳じゃないとわかっていながら、それを受け入れることができていない現実。これは今日明日で解決する問題ではなく、時間をかけて受け入れていくべきこと。自分が特別ではないということを認めるのは痛みを伴いますが、いつまでも理想だけではやっていけない現実。
ただ0を1にするための努力は、これからも続けていこうとは思います。向いていなくても、目指すのは自由ですから。ただセンスがないのは承知しています。私にだってできることと、できないことがありますから。ただそれが現実だとしても諦めるかどうかは、また別の問題ですから。
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