桜の花よりも梅の花が好きなのは散り際が美しいから。
スポーツ選手にとって引退というのは避けることの出来ないもの。昨日出場した大山登山マラソンのゲストランナーの1人、小崎まりさんはわたしと同い年の40歳でありながらいまだ現役を続けていますが、マラソン界では珍しい存在です。
サッカーのキングカズこと三浦知良さんや、イチローさん、辰吉丈一郎さんは引退という2文字に立ち向かうかのように毎日自分を厳しく追い込んでいます。
まだ自分の成長を感じているから、いまはまだ「そのとき」ではないと考えているのでしょう。
反対に中田英寿さんは、まだ満開に近い状態でありながらも散ることを選んだアスリートの1人。その散り際は賛美が分かれるし、わたしももっと見続けたかった選手の1人ではあるものの、スポーツ界の歴史に刻まれるような見事な散り方でした。
そして昨日、日本女子マラソン界を支えた野口みずきさんが現役引退を示唆するようなコメントを残しました。前々から決まっていたことではあるので驚きはありませんが、女子マラソンの花がひとつ散っていくことに寂しさを感じます。
彼女の引退に関する記事を読んだとき、「野口みずきさんがゲストランナーの大会ってワクワクするかも」なんて感じていました。もしかしたら高橋尚子さんと並ぶくらい人気のあるゲストランナーになるような気がします。
もちろん野口みずきさんがその道を選ぶかどうかもわかりませんが。
現役を引退して、そのネームバリューで食べていける人はほんの一握りです。金メダリスト、世界のトップを争ったランナーでなければ、ゲストランナーとして呼ばれることはありませんし、指導者になれる人も一部の人だけでしょう。
野口みずきさんはオリンピック金メダリストというネームバリューもあり。しかも彼女の言葉からは、その人の良さがにじみ出ています。高橋尚子さんとは違う魅力が野口みずきさんにはあります。
野口みずきさんの「みずき」はハナミズキに由来するそうです。それを聞いたときに「ああなるほどな」と妙に感心してしまいました。ひまわりのような高橋尚子さんとハナミズキの野口みずきさん、なんかいい感じです。
ハナミズキの花言葉のひとつがdurability(永続性、耐久性)です。北京五輪のDNSから耐えに耐えて、ケガを抱えながらも走り続けた姿はまさにハナミズキそのものです。
そういえばハナミズキのは花が散ったあとには美しい真っ赤な実を結びましたよね。まだ引退していないアスリートに対する言葉ではないかもしれませんが、引退後の野口みずきさんにどんな実を結ぶのか楽しみで仕方ありません。
引退しても表舞台から去ることなく、マラソンの楽しさを多くの人に広めてほしい。北京五輪を決めたときのあの満開の笑顔で市民ランナーを応援してくれる。そんな姿を早く見たいのはわたしだけではないはず。
野口みずきさん、万里の長城マラソンに来てくれないかな・・・
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