「陸上界大放談」で感じたこと、考えさせられたこと

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陸上界大放談というトークショーに行ってきました。レポートはRUNNING STREET 365で書く予定ですが、気になったことや、感じたことを幾つか紹介します。

このイベントは北海道士別市のPRのためのトークショーで、スポーツ合宿の里としての士別市をもっと知ってもらうための企画です。

トークショーの参加者は増田明美さん、野口みずきさん、伊東浩司さんの3名に、客席から士別にゆかりのある順天堂大学名誉教授の帖佐先生が茶々入れるというスタイル。

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気になったのは最初から最後まで伊東浩司さんが居心地が悪そうだったこと。本人は「アウェイに乗り込んだ」と言っていましたし、発言の端々に長距離界と短距離界の壁を感じました。

もっとも伊東浩司さんは鈴木博美さんと結婚しているので、マラソンランナーが嫌いというわけではなく、「自分は短距離界の人間だから長距離のことはよく分からない」というスタンスなのかもしれません。

陸上界ってそうなってるんだ・・・なんか4年後の東京オリンピックが心配です。

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野口みずきさんの言葉で印象的だったのが「足が壊れるまで走りたい」というものでした。これは実業団に入ったときから言い続けている言葉だそうです。

わたしはてっきり野口さんは引退するのだと思っていましたが、このまま実業団は続けるつもりなのかもしれません。もう体はボロボロだけどまだ足は壊れていない。そのような思いが伝わってきました。

金メダリストにもなると、やっぱり覚悟が違います。

野口さんは筋トレを欠かさないというのも驚きでした。70kgの荷重でハーフスクワットを行うそうです。力強い走りは決して天性のものだけではなく、努力の積み重ねの上にあるという当たり前のことがちょっと嬉しかったですね。

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そして気になったのが増田明美さんが少しだけ話しをしたフェリチンについてです。ラン仲間に勧められてサイクルロードレースの本「敗北のない競技 [ 土井雪広 ]」を読み終えたところで、マラソン界にもドーピングはあるのだろうなと感じていたところでした。

フェリチンの問題については明日のブログに書こうと思いますが、フェリチンは鉄の吸収と貯蔵に関与するタンパク質です。持久力に必要なヘモグロビンを増やすこともできます。

このフェリチンを必要以上に投与してレースに挑む。そういうことが日本で当たり前に行われていることを知りました。フェリチン投与はドーピングではありませんが、考えさせられることではあります。このことを知っただけでも有意義な時間でした。

そしてもう一つ。

陸上競技を観戦する文化って日本では根付かないのかなと「敗北のない競技 [ 土井雪広 ]」を読んだのもあって、考え始めています。例えば5月に開催される裸足のアジア選手権は、「魅せる」ことのできる大会です。

でも関係者以外は観に来ることはありません。

競技者=観客という状況をなんとか変えていけないかなと考えています。いまは頭のなかがごちゃごちゃですが、「魅せるランニング」というのはわたしにとって今後の大きなテーマになりそうです。

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