大山トレイルランニング練習会で気づいた失われている本質

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今回は万里の長城マラソン前の体力の確認ということで、1人だけでも走る気満々んでしたが、思った以上の「一緒に走るよ」との連絡があり、6人での開催になりました。

ロードも走りたいという希望があり、今回はいつもと違う伊勢原のロープウェイ側からのアプローチ。ただ夏のような日差しの強さでロードでは思うようにペースが上がりません。この時期はお空と常に相談が必要です。

真夏と比べると気温はやや低いものの、暑いことにはかわりません。

参加者の1人が参道に入る前にグロッキー状態。わたしはランナーに無理はさせたくないのですが、できることなら一緒に走りきって欲しいという気持ちが優先されます。

まずは参道の食事処で、少し前に見つけた激ウマとろろそばを食べながら考えます。

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とうとうトレイルランニング練習会にもグルメを詰め込んでしまった罪悪感…はないか。美味しいものはみんなに知ってもらいたいわけです。

ただトレイルの前に10㎞以上のロードというのは意外とこたえます。しかもほぼ全部上り坂。

ただ、伊勢原側からの練習会は常に考えていたことです。これが上手く行けば、大山トレイルランニング練習会に幅ができるなと。

この1年で、地元のラン仲間にも助けられたこともあり、たくさんのルートを知ることができました。そのことで、間違いなく、この練習会の質は上がっていきます。大山は行って帰ってだけでなく、たくさんの迂回路があり、それを活かした練習会をしていきたいところ。

まだ、いまのわたしでは「教える」という部分ではかなり不慣れなところがあります。トレランが自分のフィールドではないというのもありますが、自分が感覚派すぎてうまく伝えられません。こうやって文章にするとなんとか人並みには伝えられるのですが。

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そういう意味では先週のウルトラマラソン練習会に続いて参加してくれた裸足仲間から学ぶことが多々ありました。自分のための練習会ですね。もともと自分のための練習会なんですけど。

今回はペースがかなりゆっくりだったこともあり、いろいろと試すこともできました。スクワットやコンパクト一本歯下駄を履いたことで筋力がアップしていますので、これまで以上にスピードが出ますし、踏ん張りが効きます。

このままトレーニングを継続していけば、万里の長城マラソンでもそこそこ走れる気がします。

ただ、課題としている股関節の可動域を広げるというのは未だ目に見えた成果はなし。万里の長城マラソンの階段を駆け上がるにはこれは越えなくてはいけない壁です。もう少し可動域を広げないと万里の長城の階段はクリアできません。

わたしの拙いコーチではありましたが、参加者で気になったのが骨盤を立てられない人が多いということ。また、骨盤を立てるという意味もなかなか理解してもらえないということです。

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トレランの上りでは体を前に傾けている姿勢を写真などでよく見ますが、どこで曲げているのかという点で、勘違いしている人が多いかもしれません。

普通に考えれば分かると思うのですが、腰を折った状態ではちゃんと走れません。上半身との連動が一切なくなるので、足だけで走ることになり、無駄な力を使わなくてはいけません。

曲げるなら股関節からというのが基本。骨盤と肩甲骨が連動していれば、その流れで足も動かすことができます。ところが腰で曲げると筋肉の連動がなくなってしまいます。

トレランの上りでよく両手で膝を押して上るようにアドバイスされていますが、あれも腰は折らないでやらなければ意味がないとわたしは考えています。もっともわたしはトレランは専門外なので実際はどうなのかは分かりません。

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ただ、体の構造を考えれば、背骨は常に軽く反っているくらいがちょうどいいはずです。そうするとお腹が出ますが、そのお腹はおへそを肩甲骨側に引き寄せれば、姿勢が悪くなることもなく、体幹も整います。

ただし、それをするにはしっかりとした体幹トレーニングをしなければ、長時間持続させることができません。

だから本当はトレランをするには、いきなり山に行くのではなく徹底した体づくりが大切です。でも、おそらく99%以上のランナーがそれをせずに山に入ります。だって面白くないんですもん、体づくりは。

体づくりが大事だというのはマラソンも同じです。

筋力がなければどうやっても速く走ることはできません。スピードはパワーです。もちろんムキムキのマッチョになれと言っているのではなく、反発力のある筋肉を作ることが大事なのですが、それもかなり地味な作業です。

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トレランもマラソンも、そこの部分をすっ飛ばして、目先のテクニックやランニングギアで補おうとしている人がたくさんいます。もちろんそれでも速くなれますが、本質的な速さではありません。

そうやって補って得た速さは脆さも含んでいます。ちょっとコンディションが変わっただけで、自分の走りができなくなってしまいます。それらを利用するにしてもやっぱり大事なのは自分の体を走れるように作り上げることです。

すごく地味で遠回りに思えますが、実はそこが最短ルートです。

ただこういうことは言い続けなくてはいけないかなと思います。少なくとも体づくりの重要性を理解している人が声を大にして言わないと、やれどのシューズが良いだの、どのサプリメントが効くだの本質と違う情報が溢れてしまいます。

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メーカーは物を売らなくてはいけないので、「体を作れ」と言わずに「これを使え」と言います。その結果、便利なものに囲まれて、体はどんどん弱っていきます。シューズがないと10㎞も走れないなんて、人としてそれで本当に大丈夫?そう聞きたくなります。

まずは生身の自分を鍛えること。そこが基本であり本質です。

そういうことは自分ひとりで走っていると、なかなか気づけません。今回のように練習会をして、いろんなレベルのランナーと一緒の時間を過ごすことで発見があります。

山はいつも学ぶことがあって楽しいですね。

僕自身がトレランレースに出ることはありませんが、トップランナーが大幅に手を抜いてくれたくらいなら、なんとか付いていけるくらいのランナーにはなりたいなと。それくらいまで速くなれると、山の神さまがきっとこれまで見えてなかった違う景色を見せてくれそうなので。


アドベンチャーレースに生きる!
著者:田中 正人、田中 陽希
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