台北マラソン当選しました。2年ぶり3回目。フルマラソンは2回目です。ラン仲間のガイドをするのも兼ねてたので、当たらないほうが良かったのですが、日頃の行いがよっぽど悪かったのでしょう。
台北マラソンはもちろん裸足の河童です。頑張って走るわけではありませんので、時間いっぱい使っての小旅行……といいたいところですが、いま身体をかなり絞っているので黙っててもスピードが出るんでしょうね。
できるだけたくさんの台湾人とコミュニケーションを取りながら走りたいので、ちょっと作戦を考えなくてはいけません。万里の長城マラソン宣伝用のウェアもそろそろ新調しなきゃなので、中国語でメッセージを入れてみようかと。
「恋人募集中」って中国語でどう書けばいいんでしょう。
あと「美味しい小籠包のお店を教えて」というのも必要ですね。この妄想タイムがマラソンにおいて一番楽しい時間だったりします。根が真面目なので走り出したら、フォームチェックとかそういうことばかり考えちゃいますし。
はっきり言って、台北マラソンのコースは退屈です。河川敷のコースも台湾ビールのエイドがあるから頑張れますが、あれがないとなるとただのガマン大会。
割り切ってハーフマラソンにエントリーすればよかったのですが、やはり少しでも長い時間を台湾のランナーと共有したいと思うと、フルマラソンを選ぶしかありません。
こういうとき、当たり前にフルマラソンを完走できるのはいいなと思います。これが完走できるかどうか分からないのであれば、スタート前に緊張しますし、あれこれ余計なことを考えなくてはいけません。
どうあがいてもレース中にトラブルに合わない限り完走できる走力があるから、考えなきゃいけないのは朝ちゃんと起きて、ゼッケンとチップを身に着けてスタートラインに並ぶだけ。
フルマラソンを完走するのは誰でもできることですが、フルマラソンを余裕で完走するというのは、きちんと鍛えていないとできません。やっぱり42キロという距離は「普通」ではありません。
マラソン慣れしてしまうと初心を忘れてしまいがちです。初めて10kmのレースに出たとき、一緒にスタートしたハーフマラソンの部の人たちを超人だと思いました。
そうなるとフルマラソンは怪物か魔物。10kmの苦しさを知ったことで、フルマラソンは恐怖でしかありませんでした。その恐怖で頭がおかしくなり、フルマラソン前に24時間マラソンにエントリーしたのは11年前。
そこからよくもまあここまでたどり着いたものです。
フルマラソンを走れるからこそ、国内だけでなく中国や台湾に友だちができました。フルマラソンを走れるからこそ、自由な生き方を手に入れることができました。
42キロを走れるようになるだけで、大げさではなく本当に人生が変わったわけです。
サッカーやフットサルだともっと狭いコミュニティ内での出会いで終わったのでしょう。もちろんその世界でも世界にはつながっていますが、マラソンほど可能性は広くありません。
なぜか分かりませんが、マラソンの場合は個々の能力はそれほど重要ではありません。フルマラソンを2時間台で走る人も、6時間でゴールする人も基本的には平等にリスペクトしてもらえます。
それくらい走力が違う2人が仲良くなることも珍しくありません。
でもサッカーのような集団スポーツで、実力に差がありすぎる2人がつながることはほとんどありません。そもそも接点がありませんので、同じフィールドに立つこともありません。
マラソンの場合は、オリンピアンでも初マラソンの人でも同じコースに立ちます。同じ景色を共有することもできます。2時間台でも5時間台でもそれぞれに苦しみがあり、お互いを称えることができます。
そういう意味で素晴らしいスポーツだなと思います。
それを強く感じられるのが台北マラソンです。言葉は通じなくても共走できますし、ずっと笑顔で走ることができます。国際交流なんて難しいことを考えたりはしませんが、走り終えるとまた台湾人が好きになります。
さて、今回の旅ではどんな出会いが待っているのでしょう?翌週の花蓮太平洋縦谷マラソンと合わせて、全力で楽しんでこようと思います。
著者:台湾在住スタッフ編
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