NHKのWEBニュースで『「マラソンランナー イヤホンは片耳に!」救急車に気付かず』というものがありました。何かと思って読んでみたら、昨年の青島太平洋マラソンで心肺停止になったランナーがいたそうです。
そのときにイヤホンをしているランナーがいて、救護の到着に手間取ったとのこと。
その結果が「イヤホンをつけるなら片耳だけにして」というお願いにつながるわけです。RUNNING STREET 365でもこのブログでも、ずっと外の音が聞こえるイヤホンを紹介してきましたが、まだまだ浸透してないんだなと。
それはランナーだけでなく世の中にという意味で。
わたしは片耳だけ付けて音楽を聞くということには同意しません。片耳で聞くくらいなら付けないほうがいい。片方の耳だけ塞いで音楽が聞こえてくるというのが何時間も続いたら、どう考えたって神経系がおかしくなります。
よほど耳が強い人でないと、バランス感覚が崩れます。結果的にきちんと走れなくなるというのが自然の摂理。
だからわたしは耳を塞がないイヤホンを使っていますし、推奨しています。「音楽が聞こえるなら一緒だろ」と使ったことのない人が言ってきそうですが、少なくともambieで会話を聞き取れないなんてことはありません。
最近は骨伝導のイヤホンも増えてきました。それも会話はまったく問題ありません。使うならそういうのをおすすめしていますが、きっと耳を塞ぐイヤホン派からは「音が悪い」と言われ、イヤホン反対派からは「例外は認めない」なんてなるわけです。
片方だけ外すというのもアイデアのひとつだとは思います。でも、ランニングとは相性が悪いのは想像できそうなものなのですが、対処療法というかその場しのぎというか。
もっと本質的な部分でいい方向に持っていければいいのにと、わたしは思います。
わたしはほとんどの大会をambieを装着して走っていますが、ダメだと言われれば外しますし、最初から分かっていればエントリーしないだけのことです。
でも、分かってもらいたいのは日常会話が普通にできるambieや骨伝導のイヤホンがあるということです。例えばAftershokzは英国陸上競技規則のもとで、すべてのロードレースにおいて使用が認められています。
こういうニュースがあると、すぐに「禁止」とする大会が出てきたり、使っている人を叩く人が出てきます。なぜか1か0の議論になりがちです。裸足禁止に近いものがありますが、それはまた別の話として。
言いたいのは、今回に限らず極端な結論に向かわないということです。「こうすればいいんじゃないか」という着地点を上手く見つけること。
自分だけの正義を振りまわす人間が1番厄介です。なぜか「自分は走っているときに音楽なんか聞かない」と主張する人もいます。
「だからどうした」としか言いようがありません。
自分が音楽を聞かないで走ることと、他人が音楽を聞いて走ることは何の関係もありません。そもそも音楽を聞いてもいいじゃないかと思うわけです。ちゃんと音が聞こえているなら。
聞こえていないから問題になっているのだから、周囲の音が聞こえて会話ができるイヤホンを勧めればいいだけです。「こういうのもあるよ」と。
ちょっと話が散らかったのでまとめておきます。
・完全に耳を塞いで周囲の音が聞こえなくなるイヤホンはNG
・ 片耳イヤホンはバランス感覚が狂う可能性があるから避けたほうがいい
・ ambieやAftershokzのような耳を塞がないイヤホンを選ぶ
伝えたいのはこれだけです。補足として、 ambieやAftershokzでも文句をいう人がいるということは覚えておくようにしてください。何にでも反対したいだけの人がいますから。
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