YouTubeでランニングのイメージトレーニングをする

  • 2019.08.22
  • (更新日:2019.11.13)
  • RUNNING
YouTubeでランニングのイメージトレーニングをする

すごい時代になったなと、改めて思います。世界で最も速いマラソンランナーの走りを動画で見ることができるわけです。それもトレーニング中の走りを惜しげもなく公開しています。

世界王者のキプチョゲは、トレーニングの映像だけでなく、トレーニングメニューも公開しています。特別なことをしていないから問題ないのかもしれませんが、それでもとても参考になります。

トレーニングの動画をアップしているのは、キプチョゲだけではありません。モー・ファラーも編集した動画を頻繁にアップしています。そのような動画を見るのにハマっています。

見るときは、どの筋肉に負荷をかけているのかをイメージします。その瞬間に筋肉がどう働いているのかをイメージして、自分で走るときにそれを再現してみます。新しい発見につながることもあれば「これは無理!」となることもあります。

フォームはあまり気にしません。動画を見ていれば分かりますが、トップクラスのランナーでも、それぞれのフォームに特徴があります。これだけでも、ランニングフォームに正解がないことが分かります。

日本ではフォアフット時代に入っていますが、トップランナーが必ずしもフォアフットで走っているわけではありません。BROOKSのシューズを履いているランナーの多くが、踵から着地しています。

シューズがそのように作られているというのもありますが、フォームというのは個性であり、人それぞれに違うものです。プロ野球の選手がバッターボックスに立ったときの構えがそれぞれ違うのと同じことです。

だから、フォームは参考にしません。わたしにはわたしに適したフォームがあります。でも、筋肉の使い方や力の伝達方法という部分はかなり参考にしています。うまくハマったときには、ほとんど力を入れずに推進力を感じることができます。

ただし、これはお遊びのようなものです。筋肉の動きを真似たところで、同じことを42km続けられるわけではありません。きちんと体作りを行って、42km耐えられる準備をしないと、レースでは使い物になりません。

だから真似てみて自分の走りに取り入れられそうなものだけ、意識の範囲内で取り入れる程度。例えば、最近は少しだけ長く地面に触れているようにしています。きっとコンマ数秒よりも短い時間かもしれませんが、意識だけ。

意識するだけでも、筋肉には刺激が入ります。翌日以降の筋肉痛でそれを実感できるので間違いありません。力を入れて大きく変えようとしないことが重要だと、ピラティスを通じてわたしは学びました。

トップランナーの走りを真似るというのは、脳と筋肉を繋げるトレーニングにもなります。自分のイメージしたように筋肉を使うというのは、簡単なことではありません。でも、鍛えれば誰にでもできることではあります。

逆に言えば、鍛えなければどんどんと衰えていきます。

ランニングというのは、同じ動作を何度も繰り返すので、体を動かしていて健康そうに見えますが、脳と筋肉を繋ぐという部分はほとんど鍛えられないのではないかと感じています。

サッカーやバスケットボールのような球技ですと、常に脳から信号を送って筋肉を反応させますので、伝達系を鍛えるのに適しています。ただし、瞬発力も必要になるので、筋力がないとケガをするという問題もありますが。

ときどきフットサルをしたくなります。それはきっと、体が信号の伝達を望んでいるんだと思います。なかなかフットサルをする機会がないので、トップランナーごっこをして遊んでいるというわけです。

小さな頃は、そういうのをあたり前にしていたのですが、大人になって真似るということをしなくなったような気がします。わたしは野球少年でしたので、1本足打法とかよくやりました。

今どきの子どもだと、アイドルのダンスを真似たりするのでしょうか。なぜ大人になるとそういうことをしなくなるのかは分かりませんが、現実問題として体の反応は年々低下していきます。

せっかく世界のトップランナーが動画を上げているのですから、これを利用しない手はありません。彼ら、彼女らの走りを参考にして真似てみるといいかと思います。そのときに形を真似るのではなく、筋肉の動きを真似てください。

筋肉の動きなんて分からない?分からなくてもいいんです。最初は誰だってそういうものです。試行錯誤して分かるようになりますので、まずは自分なりに解釈をして、それを自分の体で試してみましょう。

繰り返しになりますが、これはあくまでも「遊び」です。そのまま自分の走り方に直結するわけではありません。ただ、自分の走り方に取り入れられるなら、ゆっくりと時間をかけて体に染み込ませてください。

単純にトップアスリートの走りを見るだけでも十分に楽しいので、1度YouTubeで検索してみましょう。最後に1つだけお気に入りの動画を載せておきます。


トップアスリートに伝授した 勝利を呼び込む身体感覚の磨きかた
著者:小田 伸午、小山田 良治
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