わたしは毎朝ワークマンのランニングシューズを履いて朝ランをしています。キャタピランと組み合わせているので、靴紐を結び直す必要もなく、シューズそのものも気にっているというのが最大の理由ですが、朝ランで自分のコンディションを確認するのに最適なシューズと考えているからでもあります。
ただ、ランナーによっては「あのシューズでは走れない」という声もあるようで、そのあたりの話を整理しておこうと思います。一応ワークマンのアンバサダーでもあるので。
ただ、いつも通りの見切り発車で書き始めますので、結論がどうなるのかは現時点では見えていません(わたしは着地点を考えずに書き始めるというのを、頻繁にやります)。自分でも結論を楽しみにしながら書いていこうと思います。
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本当に耐久性がないのか
ワークマンのランニングシューズは耐久性がないと言う人もいますが、一方で1000キロ走ったという話も聞きます。実際のところ耐久性はどうなのかというと、これは走り方にもよるとしか言いようがありません。
わたしは裸足ランナーの中でも比較的着地が柔らかいほうなので、ソールはかなり長持ちします。いま履いているのは2代目で、初代は今年の東西対抗東海道53次ウルトラマラソンで引退となったので500km程度。
2代目を買ったのはおそらく今年の5月。そこから朝ランシューズとして履いているので、毎月20回朝ランを走ったとして、1回が6.5キロなので1ヶ月で130キロ。5〜12月までは8ヶ月なので1040キロ。
1000キロ以上走ったのか……
写真を見てもらえばわかりますが、まだまだ走れるんですが。他の人が1000キロ走って穴が空いたと聞いて、すごい人がいるなと思ってましたが、どうやらわたしもそちら側の人だったみたいです。ただ、1回で6.5キロしか走ってないので、シューズへの負荷も小さかったのでしょう。
一方で100キロでダメになったという人もいて、それはそれですごいなとは思います。地面を蹴るタイプの人や、すり足に近い走り方の人にとっては耐久性がなく感じ、足を置いてくるだけの人なら十分な耐久性を感じられる。
です通常のランニングシューズはラバーソールなので、多少高負荷にしても簡単にはすり減りませんが、ワークマンのランニングシューズは発泡性樹脂のソールなので、走り方の影響を受けやすいという特徴があります。ので、耐久性に関する結論は「人による」となるわけです。
長い距離走るのに向いていない理由
ワークマンのランニングシューズでは長い距離は走れないという声も聞きます。どれくらいからを長い距離とするかはわかりませんが、フルマラソンくらいなら、まったく問題がないというのがわたしの認識でした。でも、現実にはそうじゃないは人が沢山いるようです。
確かにワークマンのランニングシューズはクッション性がほとんどありません。反発力もないので推進力も生まれません。そういう意味では、実は裸足に近いランニングシューズなのかもしれません。だとすれば、わたしが長い距離でも問題ないと感じるのも当然です。
裸足でフルマラソンはまったく問題ないわけですから。
では、なぜ裸足に近いシューズだと走れないのか。答えはシンプルで使う筋肉が違うからで、普通のランニングシューズで走っていた人は、いきなりワークマンのランニングシューズで走ると、それに見合った筋力がないので、足が痛くなるわけです。
これは地道に鍛えていくしかありません。足が痛くならないギリギリのところまで走って、そこから2日は別のシューズを履く。3日後にまたワークマンのランニングシューズを履くというのを繰り返せば、3ヶ月くらいでそこそこ走れるようになります。
面倒ですよね。でもランニングというのはそもそもそうやって体を作っていくものです。ほとんどの人がランニングを始めたばかりは5キロくらいから始めたはずです。そこから徐々に距離を伸ばしてフルマラソンを走れるようになった。
ワークマンのランニングシューズで走るときも同じような手順が必要です。ワラーチでいきなりフルマラソンを走らないのと同じことで、見た目がランニングシューズだから、これまでと同じように走れそうに思えますが、実際には羊の皮を被った狼です。
「でも、あの人は普通に履けてるじゃないか」と、他人と自分を比較する人もいるかと思いますが、ランナーは1人ずつ走力も筋力も違います。同じタイムで走るランナーでも、走り方はそれぞれ違うので、最初から当たり前のように走れる人もいれば、まったく走れない人がいてもおかしくありません。
このシューズに見合った筋力があれば100kmでも走れますが、筋力が不足しているなら距離をゆっくり積み上げていくしかありません。
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履く価値があるかどうかも人それぞれ
わたしは走りやすいから、ワークマンのランニングシューズを履いています。自分の走り方に合っていたのでしょう。すなわち裸足ランニングと相性がいいとシューズだと思っています。純粋な裸足ランナーはこれくらいのクッション性でも嫌がるでしょうが。
あと、なぜか裸足ランナーはシューズアレルギーで、シューズを履いたら気分が悪くなるようなので、別におすすめはしませんが、色眼鏡をかけていない裸足ランナーなら、理解してもらえるかと思います。
反対にこのシューズが合わないと感じる人は一定数います。それはもう仕方のないことで、大事なのはそこからどうするかということです。少し棘のある言い方をすれば「ワークマンのランニングシューズで走れないのは、これまでシューズに頼った走り方をしている人たち」です。
別にそれはそれでいいと思います。これからの人生で裸足で走ることもないでしょうから。わたしだって文明の利器を頼りまくって生きてるわけですから、シューズに頼って走ってる人に対して、どうこう言える立場にありません。
ただ、ケガをして自分の体と向き合う必要が出てきたときには、こういうシューズがあるということも覚えておいてもらえればなとは思います。
今はその価値がわからなくても当然です。使えないシューズとして、窓から投げ捨ててしまっても仕方ない(いや、ちゃんとリサイクルしてください)。でも、このシューズで走れないのはシューズのせいではありません。そのことをどう考えるか、走れないなと感じた人は、そのことを少しだけ深掘りして考えてもらえればと思います。