寝ている間に疲労回復する。寝てるのだから、当たり前だろうと思うかもしれないが、もちろんそういう話ではない。着て寝るだけで疲労が抜ける、リカバリーウェアがおそらく今年のトレンドになる。コンプレッションのように締め付けるタイプではなく、普通の服のように着れるのが特徴だ。
わたしが着ているのはリフランス(Liflance)というブランドのTシャツで、新作発表会の取材で、効果を実感できるようにと配られたもの。
詳しい説明は面倒だからしないが、鉱石を含んだ繊維が体温を吸収し、その熱を遠赤外線として輻射するというのがその仕組み。これにより毛細血管の血流が促進され、疲労物質がハイペースで回収されていく。結果的に疲労回復が早まるというわけだ。
そんなうまい話があるわけがないと思うのも自由だし、前のめりになって聞いてくれても構わない。理論的には間違ってないし、なによりもわたし自身がリカバリーウェアを着用して、疲労回復を実感している。Tシャツタイプだから、上半身しか回復しないのだが。
近いうちにパジャマタイプのリカバリーウェアを購入するつもりだが、ウーバーイーツが思いのほか稼げなくなっているので、少し先送りすることになる。なんせパジャマが2万円もするのだ(Tシャツは1.1万円)。家賃1ヶ月分である。もう少し余裕が出てこないと買えそうにない。貧乏というのはこういうときに困る。
イオンがかなりリーズナブルなリカバリーウェアを出していて、試しにTシャツタイプを購入したものの、熱くはなるけど疲労回復具合が弱く感じる。しばらくは併用して、高級モデルとの違いをレポートしようと思うが、そこそこ運動をしているわたしだと、イオンのリカバリーウェアでは力不足は否めない。
普通に生活しているだけなら、もしかしたらイオンのアイテムでも問題ないかもしれない。それぞれの体質によっても違うだろうから、自分で試してもらいたいところ。ただ高級モデルはTシャツタイプでも値が張るので、気軽には試せそうにないが(また国が10万円あげると言い出しているから、それを少し期待している)。
このアイテムのポイントは副交感神経優位の状態を作り出すことにある。副交感神経優位にして、リラックスすることです回復を促していく。遠赤外線にその効果があり、整形外科のリハビリなどでも遠赤外線治療器が使われている。遠赤外線治療器は高額で個人では手が出ないが、リカバリーウェアなら買えないことはない。
どれくらいの回復になるか、エビデンスがないのでなんとも言えない。ただ体感で通常睡眠時と比較して10〜20%くらい多く回復する。回復とは別に過緊張で凝り固まっている筋肉が、朝になってほぐれていくのがわかる。朝起きてすぐに走りに行くわたしには、朝が楽なのはとてもありがたい。
もしかしたら、本当はそんな効果がないかもしれない。すべてプラシーボだったとしたら、とんだ笑い話になるが。ただ、わたしはプラシーボでも何でもいい。とにかく腰の張りを何とかしなくてはいけない。そしてリフランス(Liflance)のリカバリーウェアはそれに応えてくれる。
ランナーはそれぞれになんらかのケガを抱えているか、もしくは爆弾を抱えている状態にある。その不安に怯えながらトレーニングするというのは、どう考えても不健康で、精神的にもよろしくない。たった1着のパジャマがそれらの不安を解消できるなら、悪くない話だ。
眠りの質も上がるので、ランナーでなくても睡眠不足の日本人にぴったりなアイテムでもある。
夏バテが続いているという人や、季節の変わり目でコンディションが上がらないという人は、清水の舞台から飛び降りるつもりで、手にしてもらいたい(効果がなくても保証したりはしないが)。もちろん、毎日よく眠れているし疲労も感じていないなら、こんなものは買わなくてもいい。
本来はそうあるべきだ。
だが、世の中には疲労を感じるまで何かに取り組むことで、心が満たされるタイプの人間もいる。そういう人が頑張りすぎて体を壊さないようにするために、こういうものがあるよという提案。急いで購入する必要もない。ただ、頭の片隅に置いておいて、何かのときに思い出してもらえればと。