サイレント疲労がランナーをダメにする【疲労を溜めてはいけない】

4ヶ月近く練習をまともにしていなかったのもあり、今の走力は本当にひどい状態にあるのですが、以前RUNNING STREET 365でも書きましたが、スピードは以前よりも出せます。体重が増えたことで、慣性力が働いているのか、それとも筋力が落ちてないか。

筋力が落ちてないことは考えられないので、慣性力が働いている可能性は大。ただ、多分それだけではありません。4ヶ月休んだことで、疲労が完全に抜けたのも大きいかなと。これまでは毎日走っていたので、疲労に気づけていなかった可能性があります。

体が重くてキロ4分で走れないようなときには、疲労を意識できましたが、キロ4分で普通に走れてるときは、疲れなんて溜まってないと思っていたわけです。ところが実際には疲労が溜まっていて、キロ3分台や2分台を出せなくなっています。

これまではその状態を「走力不足」なんて思っていたわけです。本当は疲労が残っていただけなのに。でも、この隠れ疲労は本当にわからないものです。定期的に血液検査でもしていないと、疲労しているかどうかの判断が難しい。それくらい疲労は厄介な存在です。

ただ、まったくわからないかというとそうでもなく、ガーミンやポラールなどのランニングウォッチには疲労具合を確認する機能があります。ただ、多くのランナーはその結果を信用していません。私もあまり信用していませんでしたが、実は思った以上に使えるのではないかと。

要するに、ランニングウォッチがオーバートレーニングのシグナルを出しても「いやいや、疲れてないから」なんて言って走っていたわけです。その結果、疲労が溜まっていきます。よろしくないのは、この疲労はランニングウォッチ上で消えても、実際には蓄積されるという点にあります。

サイレント疲労とでも名付けるとしましょう。シリアスランナーの多くが、このサイレント疲労によって、記録が伸び悩むことになる気がします。実業団や大学生ですと血液検査できる環境にありますし、リカバリーを徹底しているので、疲労は蓄積しません。

ところが、シリアスランナーは練習だけトップアスリートを真似て、リカバリーは自己流になります。自己流ならまだいいほうで、自分で決めたメニューをこなすために、リカバリーが軽視されることが多々あります。結果的にサイレント疲労に陥るというわけです。

自分ではベストコンディションだと思っていても根底に疲労があるから、レースのタイムが伸びない。結果が出ないから、また練習をして疲労を溜めてしまう。最悪のループが誕生します。練習して結果が出ないなら、練習方法や練習メニューが間違っています。少なくともサブ3レベルまでは。

ただ、サイレント疲労を抜くのは簡単ではありません。練習量を数ヶ月落とさなくてはいけないので、走力ダウンするのではないかというプレッシャーに押しつぶされそうになります。そのプレッシャーに耐えて、さらに今度は疲労を蓄積させないように積み上げる必要があります。

そこまでしても、リフレッシュできるかどうかはわかりません。あくまでも私の推測であり、エビデンスはありませんから。ただ今回、4ヶ月も休んだことで、そうなんではないかという気づきがあり、個人的には確信に近い感覚でランニングと向き合っています。

休むも練習。これをどこまで実践できるか。どうやって、疲労を溜めずに走力を上げるか。それが私に与えられた今シーズンの課題。もしここまで走力が落ちて、シーズン中に結果を出せたら、ランニングとの向き合い方が大きく変わりそうです。

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