友人のつながりで参加した宮ケ瀬湖の24時間リレーマラソン。そこで知り合った人が東京マラソンに当選したのはいいけどフルマラソンの経験がないということで、走り方のレクチャーをすることになり、思わぬところでトレーナーデビューとなった。
彼女はズンバのトレーナーをしているので体力的にはまったく問題ないのだけれども、10km近く走ると膝が痛くなるとのこと。膝が痛くなる人は得意分野。自身が膝を痛めて裸足になったわけだから。
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まずはランニングの経歴を聞いて、いまどういう走り方をしているかなどを確認。自分でこれまでのフォームを見なおして新しい走り方を取り入れようとしているので「このままではいけない」という意識はとても高い。
ただ、新しく取り組んでいるというフォームを見せてもらうと、まだ身についていないからか手と足と体幹が完全にばらばらで「効率よく走る」という概念からは程遠い状態に。
逆に身についていなくてよかったといえばよかった。
わたしが特に気になったのは「腕振り」。これについては別枠で書くことにするが、はっきり言ってサブスリーランナーでもない限り無闇な腕振りはマイナスでしかない。「しっかり腕を振れ」と教える人が多いが5時間6時間も走る市民ランナーに腕振りが本当に必要なのかよく考えてほしい。
まず力強い腕振りを止めてもらうために、肩甲骨の意識のレクチャー。わたしも含め、肩甲骨が正しい位置にセットされていない人が多い。そこで肩甲骨を正しい位置にするための方法を伝えるとさすがトレーナーすぐに理解してくれる。
たぶんあまり運動しない人には身体の微妙な調整を説明するのはとても難しい。例えば走るときに小指を曲げて走るときと小指を伸ばして走るときの体の動きの違いを理解できる人はどれぐらいいるだろうか。
でも、走ることを教えるというのはそういうこと。体の動き、メカニズムを理解してもらい無駄な力を使わずに気持よく走ってもらう必要がある。そうでなければわたしが教える意味がない。
肩甲骨の意識のあとは足の運びかたになるのだが、やっぱりここで裸足になってもらうしかない。シューズを履いている状態ではどうしてもフォアフットとかフラットな着地を理解できないので、裸足が一番伝わりやすい。
すると靴を脱いだ瞬間に走りが素直になる。これはちょっと驚いた。彼女の身体は効率のよい走り方を知っているのに、シューズを履いた途端にそれがリセットされるのだ。きっとそういうランナーはかなり多くいる。
とはいえ裸足で初フルマラソンなんてことは現実的ではないので、着地の意識と肩甲骨の意識だけを伝えて軽く走ってレクチャー終了。彼女は肩甲骨の感覚が弱いので、そこさえ上手く連動させれたらフルマラソンの完走はまったく問題ない。
問題はわたしにはどうすれば肩甲骨を走りに連動させられるかがわかっていないということ。自分で出来ていることをトレーナーとして人に教えるにはまだまだ教えるスキルが不足している。
それでも、わたしのアドアイスでフルマラソンを完走したり、膝の痛みがなくなってくれるならこんな嬉しいことはない。独立当初はランニングを教えることはしないつもりだったが、まじめに取り組むべきかもしれない。
というわけで、ランニングトレーナー始めました。
サブスリーを狙うシリアスランナーのトレーニングに付き合うつもりはないが、初めてのフルマラソンで不安という人や、走りたいけど膝が痛くてという人、マラソンは出ないけど健康のためにという人向けにやっていく。
近いうちに申し込みサイトは作るが、それまでに走りを見てほしいという人は直接連絡をくれるか、上記のお問い合わせから連絡してほしい。
1人でも多くの人にランニングは楽しいものだと感じてもらうために一歩前進。
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