上り坂や階段を走るコツをつかめないでいる。これがいま目の前にあるわりと大きな課題のひとつになる。来月の「THE RISE256」に向けて大山の男坂を登ったのだがあえなく撃沈した。
いろいろ調べると、上り坂は太ももの後ろ側の筋肉を使えとか鍛えろとかいう情報が多い。言っていることはわからなくもない。でもそれって本当だろうか。本当に筋肉に頼らなきゃいけないのだろうか。
わたしが山でたまたま出会ったトレイルランナーは山を滑るように登っていった。あの走りは絶対に太ももの後ろ側の筋肉をメインで使っている走りではない。力強さとは間逆な走り方だった。
そして筋肉に頼るような上り坂の走り方では絶対に足が最後まで持たない。万里の長城マラソンに5回出ているわたしが言うのだから間違いない。絶対に効率のいい足の動かし方があるはずだ。重力を利用した走り方があるはずだ。
こういうことを考えて、トライ・アンド・エラーをしているときが本当に楽しい。しかも今回はこれまで疑問だったけど答えが出ないままウヤムヤにしてきた話だ。だが今回は避けて通れない。256mも駆け上がるのに情熱だけでは不足なのだ。
ちなみにわたしは上り坂が得意なランナーだ。ゲレンデ逆走マラソンでもトップランナー以外に上り坂で抜かれるようなことはほとんどない。隠岐ウルトラでも裸足でも上りでガンガン抜いていける。
だが連続した階段や長い長い坂道になると話は変わってくる。ちょっと上がっただけで息が上がるし、太ももの裏側が言うことを聞かなくなってくる。通常ならじゃあ「太ももの裏側を鍛えるか」ということになるのだが、私の考えは違う。
ちょうど山で遭遇した鹿はもっと柔らかく上がっていく。筋力があるから柔らかく見えるのか?それとももっと違う秘密があるのか?わたしは後者であって欲しいという立場で進めていきたい。
上手な体の使い方で、疲労することなく筋力もほとんど使わずに、もっと自然に走れるはずだ。そのほうがロマンがある。人生の宝探しみたいでワクワクする。
「THE RISE256」に間に合うかはわからないが、来週末までは階段を意識した練習を入れていこう。階段や坂道を上手に走れるようになったらわたしはもう一段レベルアップできるだろう。むしろそれができるまではトレランのレースには出るつもりもない。
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