夏に増えてしまった体重6kg分のうち半分の3kgほどは落とすことに成功した。おそらくここからさらに落とす作業は厳しい戦いになるだろう。だが速く走りたければ脂肪はほとんどの場合敵でしかない。
ただし実体験からしても脂肪を減らしすぎると今度は免疫力が低下する。体調管理がかなりシビアになってくる。シーズンの序盤はそれでいいのだが、2月3月にもなると体がボロボロになっていくのがわかる。
体重が減ってくると自分自身が鋭くなっていくのがわかる。かなり鋭利な刃物のような雰囲気になるのだ。そういう自分が好きなのでわたしは自分自身を追い込むのだが、追い込んだことでいい走りに繋がるかというとそうでもない。
結局のところ体重や体脂肪は「自分はここまでやった」という安心材料のひとつでしかない。「今月500km走った」とかその程度のものだと考えたほうがいい。
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そもそも人間は満腹になるために、獲物を狩るために走っていたはずだ。もしくは獲物となったときに逃げ切るために。走ることは生きることなのだ。
ところが現代人は速く走るために体重を落とし、命を削るようなことをしている。わたしも含めてだが。
間違いなく体は軽いほうが速く走れる。高橋尚子さんはシドニーオリンピックのときに体脂肪率が4%だったそうだ。親指と中指で輪を作ってその輪を肘が通ったというのだから痩せているというレベルではない。
そして結果を出したことで、周りの人たちはランナーは軽ければ軽いほうがいいと理解したのだろう。オリンピック後に自分の標準の体重にまで戻したら「高橋尚子激太り」と書かれたそうだ。
トップランナーが人生をかけて走るのでなければ、基本的に体脂肪率は気にしないほうがいい、月間走行距離を気にしないのも同じことだ。体脂肪率も月間走行距離も目標ではなく結果なのだ。
自分に必要な練習をきちんとやったら月間500km走ってたとか、いまの体脂肪率が6%だとか。それらは結果に過ぎない。逆にそれらを目標にする人は自分を信じきれていないのだろう。
自分を信じられないからわかりやすい数値を目標に努力をする。そうはなってほしくない。体の声を聞かないで数字ばかり追うとケガに繋がる。大事なのは体との対話だ。体の声を無視するランナーに未来はない。
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