三井製糖が提案する糖質管理によるコンディション調整として「シュガーローディング」という言葉を考えました。「シュガーローディング」をすることでマラソン後半での失速を防ぐそうです。
「シュガーローディング」をするには三井製糖の「スローカロリーシュガー」が最適・・・そういう流れです。
鍵をにぎるのはパラチノース
スローカロリーシュガーはパラチノースと砂糖をミックスした製品です。パラチノースは消化吸収が緩やかな天然の糖なので、マラソン前半には普通の砂糖をエネルギー源にして走り、後半にはパラチノースをエネルギー源にするから失速しないというのが「シュガーローディング」の理論。
説明だけ聞くと「魔法の粉やん!」となりそうですが、ここで素直に受け入れられないのが天邪鬼なわたしの性格。まずはパラチノースについてよくわからないので調べてみましょう。
パラチノースは天然甘味料です。小腸で消化吸収されるのですが、砂糖に比べてそのスピードがかなり遅いのが特徴です。砂糖は摂取すると急激に血糖値を上昇させます。でもパラチノースは血糖値を急激に上昇させたりしません。
カロリーは砂糖の半分なので内臓脂肪が増えていくのを抑える効果もあります。そしてパラチノースにはリラックスの効果と集中力が高まったり、長時間継続できる効果も期待できるそうです。
しかもデメリットがあるとすれば吸収されにくいけどお腹がゆるくならないそうです。医学的にも危険性も低いそうです。
やっぱり「魔法の粉」ですね。完璧じゃないですか。
売りたい側のメリットだけを信じずに自分で試す
そろそろ企業側もわかっていると思うんですが、「これ素晴らしいですよ」という商品は必ず「実はこういう問題があるんですよね」が含まれています。長所が時として短所になることもあります。
「シュガーローディング」を流行らせるのはいいですし、スローカロリーシュガーを売るための戦略的として面白い発想だなとはおもいます。でもデメリットをうたわない危険性についてもう少し敏感になったほうがいいかと思います。
スローカロリーシュガーが本当に「魔法の粉」であるのかもしれません。でも本当にマラソンに有効なのかは「書かれているからそうだ」と決めつけるのではなく、慎重に導入する必要があります。
有効性を確認するために長時間の運動をして比較してみるのもいいですし、そのときの体調の変化など記録して、本当にいい結果を体感できたらマラソンに使う。それぐらいの慎重さがあってもいいかなとわたしは思います。
現段階では「理屈の上では効果がある」程度です。これをしっかり実験してその効果を目に見える形で出してはじめて「シュガーローディング」を進めたほうがいいんじゃないでしょうか。
東京マラソンのEXPOで三井製糖がブースを出して「シュガーローディング」を宣伝するようですので、少しだけそのあたりのことを聞いてみようと思います。しっかりとしたデータに基づいて言っているのか、理論的に効果があるだけなのか。
絶対に教えてくれませんが、本当にデメリットはないのか。
少なくとも「シュガーローディングがいいらいしいよ」と聞いて頭のなかで勝手に「シュガーローディングは効果がある」に変換しないことです。データがないなら自分で試す。それもマラソンの楽しみのひとつですしね。
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