フルマラソンが最高到達地点ではない

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いよいよ次の日曜日は東京マラソンです。やっと巡ってきたチャンスなのに前日にリレーマラソンを入れています。1.2kmの周回コースをつなぐのできっと4分/kmよりも速いスピードで走るんだろうなぁ・・・

でも青梅マラソンの取材に行ってわかりました。ちゃんと現場で大会を見て、「どうしても伝えなきゃ」と感じたことを記事にすることがライターの役割です。気になる大会はやっぱり大会に足を運ばなきゃいけません。

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フルマラソンが最高到達地点ではない

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ある程度経験を積んだランナーはどうしても「どうせ走るならフルマラソン」という思考回路になっています。でもランニングを楽しむには頭のなかの「カテゴリー」を一度叩き壊したほうがいいかもしれません。

とくにフルマラソンを当たり前に走れるようになった人は、自分の限界を試すためにウルトラマラソンに向かう人が多いのですが、実はそこからハーフマラソン、10km、5kmに戻ってくるのもありじゃないかとわたしは思います。

百尺竿頭に一歩を進む

禅語のひとつです。百尺竿頭という最高到達地点まできて、もう先がないと思ったところでさらに1歩を進む。最高到達地点だからといって竿頭に留まってはいけないという教えです。

そこから先に進むと転落することになりますが、命を捨てる覚悟で一歩を踏み出せば悟りが開けるとか。

でも、わたしはこの言葉を違う意味で習いました。百尺竿頭まで来たら後ろに一歩を踏み出せばいい。百尺竿頭の先に道がないのは前しか見ていないからで、戻ることでまた違うものが見えてくる。

マラソン大会もそうです。フルマラソンやウルトラマラソンが最高到達地点ではありません。距離を伸ばすことばかり考えずに、もっと短い距離の大会に出ることで、違う世界が見えてくるはずです。

ハーフマラソンが注目される年になる

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今月発売のランナーズはハーフマラソンが特集されていました。これはわたしの勘でしかありませんが、たぶん今年からハーフマラソンが注目される流れが生まれます。

フルマラソンには達成感があります(わたしは一度も感じたことはありませんが)。でも5回も6回も走っていると、最初のころの感動は薄れていきます。だったらもう「感動」のために走る必要はありません。

次はマラソン大会そのものを楽しむために走ればいいんです。フルマラソンの数は増えたとはいえ、その数は全国で開催されるハーフマラソンの数には遠く及びません。

そしてきっと青梅マラソンのように特別な時間を与えてくれる、素晴らしい大会もたくさんあるはずです。おそらく日本で一番沿道の人たちとハイタッチすることになる山形のさくらんぼマラソンのような大会もあります。

長野県と群馬県の境にある碓氷峠では高低差400mの坂を一気に下り、一気に上がってくるという、走りながら「なんのために下ったんやろう」と自問自答してしまう碓氷峠ラン184があります。この大会は翌日の軽井沢リゾートマラソンと合わせて2日連続ハーフマラソンを走る部門もあります。

スキー場のゲレンデを舞台にハーフマラソンを走るゲレンデ逆走マラソンが福島にはあります。他にもハーフマラソンだからできる特色のある大会が日本にはいくつもあります。

フルマラソンを走りきれるからこそ感じることが出来るハーフマラソンの魅力が間違いなくあります。

そしてランニングはもっと自由になる

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フルマラソンにばかり注目がいく現状はすこし歪です。ハーフマラソンがフルマラソンの練習として扱われているている現状は、そろそろ変わっていってもいい。ハーフマラソンに限らず、他の距離も同じ。

5kmや10kmで大会の色を出すのは難しいですが、短い距離だからできることは必ずあるはずです。そして、ただ走ればいいというものではない大会はすでにいくつも出てきています。

フルマラソンを当たり前に走れるようになったからこそ、また違った視点で違う距離のマラソンも楽しんでみてはどうだろうか。フルマラソンを走れることはただの通過点です。

フルマラソンを走れるようになったら、そこからはいかにランニングを楽しむかにシフトしませんか?フルマラソンばかり見て、見落としていた短い距離でも魅力のある大会に出てみませんか?

頭のなかから距離というカテゴリーを外してみてほしい。ランニングをもっと自由にするために。もっと自由なランナーになるために。

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